BSで7月24日に放映したライブを今頃観ている。
「サイモン&ガーファンクル コンサート イン セントラルパーク NY 1981」
デュオでの活動を休止して5~6年経って久々の再結成コンサートで、セントラルパークに53万人を動員した歴史的なライブだ。サイモン&ガーファンクルの再結成ということでニュース等でも取り上げられた。
サイモン&ガーファンクル(以下SG)、60年代から70年代にかけて洋楽を聴いていた者ならほぼ全員が知っているスーパー・デュオグループである。当時的にいえばビートルズに匹敵するくらいの人気があった。70年に大ヒットした『明日に架ける橋』はヒットチャートを多分8週くらい1位を続けたように思うし、ラジオをつければ必ずかかった曲だ。イメージ的にいえばビートルズの『ヘイ・ジュード』と『ロング・アンド・ワインディングロード』と足して2で割ったような大感動ソングだった。
自分らの周囲でも洋楽好きはビートルズ派とSG派に二分されていたように思う。そういえば当時的にいうとビートルズ派とストーンズ派みたいなのは意外と少なかったかもしれない。ビートルズ派とビーチ・ボーイズ派みたいなのはあったかもしれない。
SGはフォーク調の曲が多くエレキ・ギターも取り入れていたのでフォーク・ロックという括りだったと思う。ただポール・サイモンの曲や歌詞の雰囲気は出身のニューヨーク的な雰囲気があり、ウェスト・コースト系のフォークロックとはどこか異なる部分があったような気がする。
どちらかといえば純正ビートルズ派の一人だったけれど、中学生の頃はいっぱしのギター小僧していたのでSGの曲もけっこうコピーした。ギターのタブの入ったソング・ブックを買ってきて、レコードやテープを繰り返し聴いてコピーした。ポール・サイモンのギターは3フィンガー系やアルペジオが多かったので、フォーク少年には心地良かった。『スカボロフェア』は7フレットにセットしてやったような記憶がある。調子こいて高校生の時の文化祭で「ボクサー」を一人で奏ったのはご愛敬かつ黒歴史の一つだ。
なのでSGのこの再結成ライブは当然知っていたし、何度か放送されたテレビでも観ている。とはいえおそらく今世紀に入ってからは初めてかもしれない。多分20数年ぶりに観たということだ。驚くべきことに、けっこう曲を覚えていて歌詞ががでてくる。基本的にキーが高目なのでかすれ声かつ小声で一緒に歌う。子どもの頃に聴いた曲はけっこう覚えているものだ。
観ながらなんとなくセットリストをメモしてみる。
1. MRS.ROBINSON
2. HOMEWARD BOUND
3. AMERICA
4. ME AND JULIO DOWN BY THE SHOOL YARD
5. SCARBOROUGH FAIR
6. APRIL COME SHE WILL
7. WAKE UP LITTLE SUSIE
8. STILL CRAZY AFTER ALL THESE YEARS
9. AMERICAN TUNE
10. LATE IN THE EVENING
11. SLIP SLIDIN' AWAY
12. A HEART IN NEW YORK
13. THE LATE GREAT JOHNNY ACE
14. KODACHROME ~ MAYBELLENE
15. BRIDGE OVER TROUBLED WATER
16. 50 WAYS TO LEAVE YOUR LOVERS
17. THE BOXER
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ANCORE
18. OLD FRIENDS / BOOKENDS
19. THE 59th STREET BRIDGE SONG (FEELIN' GROOVY)
20. THE SOUND OF SILENCE
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ANCORE
21. LATE IN THE EVENING
バックメンバー
デイブ・ブラウン (g)
ピート・カー(g)
アンソニー・ジャクソン(b)
ロブ・マウンジー(syn)
ジョン・エッカート(tp)
ジョン・ガッチェン(tp)
デイブ・トファニー(sx)
ジェリー・ナイウッド(sx)
グラディ・テイト(ds)
スティーブ・ガッド(ds)
リチャード・ティー(P)
スタッフからリチャード・ティーとスティーブ・ガッドが参加、後のメンバーはこの時期にポール・サイモンのレコードに参加しているメンバーのようだ。
前年の12月にセントラルパークにほど近いダコタホテルでジョン・レノンが亡くなっている。ジョンの死を歌詞に綴ったポール・サイモンの『THE LATE GREAT JOHNNY ACE』のまさにジョンのことに触れたところで、ステージに男が乱入してポールの傍らで取り押さえられるシーンがあり、40年前の映像なのに緊張感が走る。男は「話をさせろ」と叫んでいる。ポール・サイモンの顔も緊張しているのが映像からもわかるシーンだった。
40年前の懐かしい、懐かしいライブ映像だが、ほぼ同時代的に聴いてきたグループだけに途中でちょっと込み上げてくるみたいなところもあった。深夜一人で観ていたので別にかまわないのだけれど。