賢い医師生活

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 基本テレビドラマはあまり観ないので、当然のごとくネット配信ドラマも観ない。ただし時に妙にはまるドラマがある。それは世間便乗型だったり、SNSで誰かが紹介したりとかまあいろいろ。

 昨年はなぜか韓国ドラマを幾つか観た。というと例の「不時着」かということになる。ミーハーかといえばミーハーである。ある意味60年ミーハーだ。ただし『愛の不時着』よりも先に主演女優のソン・イェジンにはまった。

 アマゾンプライム東野圭吾の『白夜行』のリメイクを観ていい女優だと思った。さらに『殺人の疑惑』、『ザ・タワー超高層ビル大火災』と映画を立て続けに観て、さらにラブコメドラマ『個人の趣向』を続けざまに観て、さらに同じラブコメドラマ『よく奢ってくれる綺麗なお姉さん』、それからようやく『愛の不時着』と続いた。韓国ドラマの作り込み、俳優の演技は、類型的な設定でも面白おかしく観ることができた。

 その後はアメリカのドラマの『クイーンズ・ギャンビット」も観た。この手のシーズンものを観始めるとも続けざまに観る。1時間半近くあるものを毎晩2本ずつ観たりとかもする。

 そして今はまっているのが、去年放映されていたという『賢い医師生活』だ。

https://www.netflix.com/jp/Title/81239224


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韓国ドラマ「賢い医師生活」キャスト&あらすじ【まとめ】|シネマトゥデイ

賢い医師生活 - Wikipedia

韓国ドラマ「賢い医師生活」の登場人物・キャスト(俳優)・相関図

 大学の医学部で知り合った5人の医師がそれぞれ専門外科医となり、あるきっかけから大病院で一緒に仕事をするようになる。その日々をときにシリアスに、ときにユーモラスに描いていく。

 大学はソウル大学で、日本でいえば東大医学部である。なので5人の医師はもうエリート中のエリートである。年齢は40歳前後で大病院でも助教授、各医局でも教授に次ぐ働き盛りの名医揃い。大学時代の新歓コンパの際にその喧噪から逃げ出した時に偶然知り合いバンドを組み友情をはぐくむ。

 大病院で一緒に仕事をするようになりバンドも再結成させる。各医局での活躍ぶりとヘタウマなバンド演奏。医師たちを取り巻く人々、研修医、看護師、患者などなど。そういう群像劇なんだが、日本の病院もののように権力争いといったドロドロがない。医師同士の恋愛もあるがそれがメインでもない。それぞれの医師たちの人物像が細やかでユーモラスに描かれているのも好感がもてる。

 ドロドロもないし、神の手をもつような名医もいない。ただ献身的に患者の治療に専念する。ある意味、一人も悪人がいない。そういう点が好感をもてるというか。病院ものだけに人の生死は日常的に描かれる。しかし死がドラマチックに描かれないのは病院が舞台だからということもある。さらに医師たちの恋愛は普通に描かれるけれど、セックスはないし淡々としているしどちらかといえば抑制的だ。

 群像劇というと大森一樹監督の自伝的な色彩が濃い臨床実習をする医学生の青春を描いた『ヒポクラテスたち』を思い出す。あの映画は個人的には大森一樹の傑作だと思っているけれど、最後の最後にヒロインの自死をもってくるところが安直にカタルシスをもたらすようでちょっと残念だった。

 『賢い医師生活』はすでにシーズン1の12エピソードを観て今は2巡目的に観直してるくらいに嵌っている。きけば6月からシーズン2も放映予定とか。これも楽しみだ。