ダーク・プレイス

 

ダーク・プレイス(字幕版)

ダーク・プレイス(字幕版)

  • メディア: Prime Video
 

映画『ダーク・プレイス』公式サイト 

 アマゾン・プライムで観た。何かないかなとプライムの作品をつらつら見ていて、数珠つなぎでいろんな作品のタイトル追っていってたどりついた。けっこう映画を観るでもなく、ただただタイトルを眺めて時間を過ごすのがけっこう楽しい。まあこれはTSUTAYAで棚を見て時間を過ごすのと似ているかもしれない。さらにいえば本屋でずっと棚を見て過ごすのとも似ている。大昔はそれこそ半日くらいずっと本屋の棚を見て時間を過ごしたものだったから。

 それで、この映画についていえば、まったく中身知らないし事前情報もなにもない。ただただシャーリーズ・セロンが出ているということだけでひっかかった。で、結局映画的にはただただシャーリーズ・セロンが出ているというだけの映画だった、かな。

 シャーリーズ・セロンは『モンスター』『スタンドアップ』などの好演で、好きになった女優。といってもいずれの作品共にかなりしんどい内容なので二度観ることを封印している。いや~、あの内容はとにかくハードすぎる。『モンスター』で役柄のために14キロ太ったというし、最近の映画『タリーと私の秘密の時間』でも16キロ太ったとかいう話もある。

 演技のために太ったというとロバート・デ・ニーロの『レイジング・ブル』を思い出す。まあ演技のためには肉体も酷使するということで、評価されることもあるのだろう。デ・ニーロもセロンもそれぞれオスカーを受賞してるし、けっこうそういうことも含めて評価されるのだろう。

 でも、あんまりこういうのは実は好きじゃないし、リアリティを求めても仕方ないと思う。太った役柄ならそういう俳優がやればいいとも思う。とはいえ、スタイルといい美貌といい、ほとんど完璧なクール・ビューティであるシャーリーズ・セロンが贅肉でダブダブになるほど太ってスクリーンに登場するというのも、なんとも微妙という感じもしないでもない。とはいえ、そういう肉体改造を超えた部分での彼女の演技力というのが半端ないので、それも含めてみたいなことになる。

 でもって、この『ダーク・プレイス』について。幼い時に家族が殺害される女の子。彼女は命からがら逃げ生き延びる。そして彼女の証言をもとにつかまるのは実兄。28年後そのトラウマをひきずって自堕落な人生を送る主人公が、もう一度家族が殺された犯罪に向き合い、その真相を暴き、自分を見つめ直す。ミステリー仕立ての映画だが、解き明かされる真相がなんというか拍子抜けみたいな風で微妙にしっくりLこない。

 役者の演技は主演のシャーリーズ・セロンを含め、みんなそこそこ好演なんだが、どうにも話の展開とかがぎこちない。脚本とか演出の問題なのかもしれない。そのためかシャーリーズ・セロンの演技もどことなく一本調子な感じ。とはいえ演技は上手いし、この人はただの美人女優の域を脱していると思う。今、彼女は44歳くらいらしいが、おそらくもう少し年齢がいってもきちんとその年齢にあった役を上手に演じることができるのではないかと思う。

 まあ映画については可もなく不可もなく。結論的にいうと、とにもかくにもシャーリーズ・セロンが出ているということに尽きる。