福沢一郎って

 今、MOMAT近代美術館では福沢一郎の大規模な回顧展が開かれている。

 近代美術館で何度も目している前衛画の人というくらいの乏しい知識。キリコやマックス・エルンストに影響を受け、日本にシュール・リアリズムを紹介した画家ということ。絵の特徴はなにか人を喰った風刺画的な感じがする。イラストにふったマグリットみたいな雰囲気だ。

 ウィキペディアをみてその経歴とかを確認していたのだが、そこで気になったのが1998年、明治31年生まれというところ。明治31年生まれ、これって20年以上前に亡くなった自分の祖母の同い年なのである。

福沢一郎 - Wikipedia

 いろいろと恥というか、意外性があり過ぎてここで書くのはためらわれるような波乱万丈な人生を送った祖母だが、それでもある部分は典型的な明治女だったと思う。その祖母とこんな絵を描いた芸術家が同じ年だったと思うと、なんというか感慨深いというか。

f:id:tomzt:20190407142041j:plain

 今度、MOMATに行ったらぜひとも福沢一郎の回顧展はゆっくり観たいと思う。そしていつか祖母のこともきちんと覚えていることを書いてみたいようにも思う。なんたって、祖母のことを語れるのは多分この世界には自分しかいないようなので。