宮ヶ瀬ダム

 墓参りの後、カミさんのお出かけ欲を満たすため、墓から一番近い公園に行ってみることにする。あいかわ公園というところで以前にも一二度行ったことがある。小学生くらいまでの子どもが遊ぶにはちょうどよい自然満喫系の公園で、遊具や水遊び施設なども充実している。
公園ガイド|神奈川県立あいかわ公園(公式ホームページ)
 この公園から宮ヶ瀬ダムまでは徒歩で10分くらいある。けっこうアップダウンがあるところなので行きはロードトレインという汽車型の観光バスで移動する。係の人にすぐに戻らないと帰りは坂道を車椅子押してこなくてはいけないと釘さされるが、いつものまあなんとかなるだろうということでダム下からさらにケーブルカーでダムの上まで行ってみる。
 考えてみれば宮ヶ瀬ダムの周辺は何度もうろうろしているのだが、ダム本体に来たのは初めてである。


 
 このダム下のあたり、ようは公園のある周辺は大昔は何もないところだった。小学生の頃、父と二人で自転車でこのへんまで来たのを覚えている。山道を何キロも自転車を押して登ったこととか、川辺に蛇がいたことなんかを断片的に覚えている。自分の自転車はスポーツ使用のものだったが、父のそれは完全ばママチャリで、よくあんな自転車でこんなところまで来たものだと思うこともある、
 父はその何日か後に、会社でそんな遠くまで小学生の子どもとサイクリングをしたことを会社の同僚に話した。すると同僚は、子どもを競輪の選手にでもするつもりかと言ったという。その話をなんとなく嬉しそうに話している父のことを覚えている。
 そう小学生の高学年から中学生くらいにかけて私は父とよくいろいろなところに自転車で行った。とはいえ子どものことだから一番遠くでも往復で60〜70キロくらいだったとは思うが、自転車は大好きだった。確かに当時の将来の夢の一つは競輪の選手だったかもしれない。