国立西洋美術館へ初詣

 初詣ならぬ初美術館詣に上野へ行く。去年もそうだったが最初に行くのは国立西洋美術館だ。適切な言葉かどうかわからないのだが、何かホームポジションみたいなものになりつつある。昼過ぎ、2時頃に上野のいつも利用する駐車場に着いたのでいつもより余裕をもって絵を観れるかなと思っていたのだが、上野の森美術館でやっているデトロイト美術館展はまもなく終了となる。こじんまりとした展示点数で印象派以降のフランス絵画の名作が粒揃いで気に入っている。すでに2回来ているのだが、4時半閉館なのでざっと観るのにちょうどいいかとも思いいってみることしにした。
 ここはメチャ込み状態。さすが正月のウィークエンドである。入ってすぐの印象派の間からして凄い。ルノワールドガも列を成している。とはいえそこは3回目で余裕、ざっと目を通してから階上のドイツ表現派からピカソの間へと進む。まあここも凄い込み方ではあるのだが。最後、閉館間際に再度印象派の間に戻り、ほとんど人気がなくなったところでゆっくりとルノワールやボナールを鑑賞し、最後にセザンヌのオルタンス像に別れを告げた。

 それから西洋美術館へ。ここはまあいつもりは人は多いとはいえ、本当にゆったりと絵を観れる。基本、西洋絵画好き、しかも19世紀以降がストライクゾーンなので、ここの新館にあたる場所、コリドーというか通路にあるクールベやコロー、ミレーを眺めながら、印象派の間に移動、そこでゆっくりルノワール、ヴーダン、モネ、ピサロセザンヌを鑑賞、それからモネの間へ。この流れは至福の時かもしれないな。それから企画展としてやっているドニの素描展を観てから、階下に降りモロー、エヴァレット・ミレイ、セガンティーニ、ドニ、ゴーギャン等を観てから、最後に現代絵画の間へ。
 今回もまあ当然ではあるが、お出かけ大好きなカミさんも一緒に連れて行っているのだが、最近は美術館ばかり連れて行くので、カミさんもけっこう美術方面に開眼しつつあるようだ。美術館の中では、基本別行動をとる。自分は自分のペースで回る。カミさんも彼女のペースで車椅子を自走させて絵を楽しむ。そういうことが出来るということも、ここ数年思った以上に美術館巡りをするようになった理由の一つかもしれない。