リカちゃんキャッスル

家族三人での久々の小旅行。いつものように日光で健保の宿がとれたので一泊してきた。
いつも日光周辺でウロウロしているのだが、今回は少しばかり遠めで福島にも足を延ばした。家族連れで、線量、多少気にはなったが、行ったのは浜通りじゃないし、短時間だし、何よりもそこに人が住んでいるのだから。
というわけで、線量計も持たない。調査じゃないしあくまで観光だし、線量計持って笑かしに行く気にもならない。
で、向かった先がここ。

http://www.liccacastle.co.jp/:TITLE
笑えるでしょ、しかも娘の企画ではなく私の立案。なんでここへ、昔ね娘が大好きだったのよ、リカちゃんが。それで何対も持っていて、ドレスも何着もあり、家もお店もそれや沢山あった。一人っ子だったから、よくりかちゃんで一人遊びしていた。なので中学を卒業するにあたってのいわば通過儀礼みたいなものと思った。
で、けっこう楽しかったよ。娘も私も妻も。小1時間かそこらは十分に楽しめる。
娘曰く、子どもの時に来てたらもっと楽しかったと思うそうな。カミさんも同じことを言っていた。だから断じていうぞ、こんなど田舎にお城作って、リカちゃんだからって、あまりにもご無体なみたいなことは絶対にない。
だからあえていうけど、一度は行ってみる価値あります。ただしリピーターになるかどうかは、それこそあなた次第みたいな。
ここに展示してある初代リカちゃん人形とかの下にリカちゃん一家の年表があるのだが、実はこれがまた笑えるのである。こんな感じなんだけど。

で、どこかに全部載っているとこないかとググるとありました、ありました。奇特な御仁というか、有難い方がいらっしゃるのですな。
http://www2s.biglobe.ne.jp/~ellen/a/doll_097.htm:TITLE
基本、キャラクターにあわせて無理やりストーリーでっちあげているので、端から無理があるのだろうけど、これが笑えるというか、突っ込みどころ満載。娘とゲラゲラ笑いながら見ました。とりあえず容赦なく突っ込んでみる。

●長女リエ誕生
●一家で日本に帰国。なぜかリエだけはフランスに残った。

残留孤児!?
そして香山家はとにかくパパがえらい事いい加減。

●リカ小学校5年生に。
●フランスに渡ったパパが行方不明に。

●ママがパリに向かう飛行機の中で、スチュワーデス のリエ(姉)と偶然に再会。リエの耳の下にあるホク ロで、長い間さがしていた娘だと判明。涙の再会となる。
●リエの登場により、パパ(ピエール)の消息が判明。
 (パパはパリ在住で、オーケストラの指揮者をしており、演奏活動のため世界中を飛び回っている。)
●パパがママと一緒に日本にもどり、リカと再会。日本の国籍をとり、家族といっしょに暮らすことを約束する。
●パパの提案で、引っ越すことに。
●パパは、日本の国籍をとる準備のために、フランスへ一時帰国することに。しかし、その後また音信不通になる。

●パパからは、ときどき国際郵便がとどくだけで、あいかわらず日本には戻ってこない。リカはさびしい思いをしている。

●リエ(姉)が突然消息不明に。香山家の家族は、リカ・ママ(織江)・ふたごの赤ちゃんの4人家族になる。パパ(ピエール)はあいかわらずフランスに行ったままである。

リエ姉は出自が出自だけに、すぐに消息不明になる。パパは、えらいいい加減や。織江さん、ひょっとして騙されているんとちゃうだろうか。日本妻で、ピエールはフランスにも家庭があったりして。
リカちゃんキャッスルも震災ではそれなりのダメージがあったようで、再開後には二階の壁面に寄せ書きコーナーとかがあった。
ただの落書きといえば落書きなんだが、これがなんつうか普通に感動的だったりもする。正直、けっこう目頭熱くなるものがあった。



「がんばろう福島」「原発に負けるな」。そうなのである。同じ日本人として、たぶん何もできないかもしれないが、精一杯のシンパシーを送り続けなくてはいかんなと思ったりもする。同様に思うことは、原発に負けないという言葉と裏腹に、日々放射線量に晒されている福島の子どもたちのことを思うと、どうにも腹立たしさ、憤り、そして何もできない無力感さえ感じる。
何もできないなら、何も言うな、そういうお叱りもあるかもしれん。復興のための支援、風評被害にさらされる福島の物品の購入、なにか違う。
やはり総ての原発廃炉にしていくために声を上げ続けなくてはいかんのだろうとも思う。福島の復興、イチエフの解体、除染、それは日本史レベルの長いスパンで行われることになるのだろう。それとは別に、高線量にさらされる子どもたちとその親が安全な場所で生活できるような仕組みをより短いスパンで実現させていく必要もあるのかもしれない、などとも漠然と思ったりもする。
いずれも天文学的な数字ともいうべき費用が必要になるのだろう。でも仕方ないことなのだろう。便利さだのなんだのに踊らされて地震多発国に原発を作ることを容認してきちゃったのだからね。