ネガフィルム デジタル化 スキャン

前回書いたネガフィルムのデジタル化(ScanBitを購入 - トムジィの日常雑記)について、あまりにも不勉強だったので少しだけ調べてみた。
まあ当然のごとくいろいろとサービスがあるようで、それなにりニーズがあるのだろう。
PHOTOSMILEJP – サーフィン&サーファー撮影-下田市白浜・多々戸浜・入田浜・吉佐美・今井浜でほぼ毎日撮影しています。大会・個人撮影も承ります。
写真のデジタル化サービス (110フィルム~35mm/ポジ・ネガ スキャン)

http://digital-write.jp/filmscan.html

http://master21.net/
http://www.printpit.net/prin/scanprice.htm
http://www.kitamura-print.com/cd_writing/negaphoto_cd/
グーグルで「フィルム デジタル化サービス」みたいなワードで検索したのを上から順に貼り付けたので、たぶんもっと沢山の業者があるんだろうな。だいたいにおいて1枚あたり15〜50円前後、フィルム1本当たりでは500円あたりからというのが基本的な価格になる。画素数とか修正作業とか、フィルムのクリーニングとか付加することが増えれば当然値段もあがるということになるのだろう。
別にフジフィルムが法人向けのサービスとして、企業が保管しているフィルム写真、8mmムービーの類の一切合切のデジタル化サービスをやっていたりする。基本料金が10万あたりからみたいになっているようだ。
メディアコンバートサービス | 富士フイルム [日本]
各サービスの詳細を詳しく検討したわけではないし、写真に関して詳しくないのでたぶんその資格はないだろう。少ないフィルム数ならそこそこ使えるサービスなんだろうと思う。しかし、家中のフィルム、ネガの類をまとめてデジタル化するとなるとそれなりの費用がかかるということだ。ネガを約1000枚として1枚30円で3万。初期投資、CDその他もろもろを考えると5万前後か。
まあ家中にある、もしくはあるはずの銀塩ネガフィルムの総てをデジタル化できるとすればさほど高くはないと思う。でもたぶん、たぶんだけど表には見えない費用もあるだろうし、古いネガであれば修整も相当に必要になるだろうし、せっかくの画像なのだから高品位なもので残したくなるだろうし、そうなるとファイルサイズも大きくなるしと、まあどんどん付加されていくでしょう。それがたいていの場合、料金に反映されていくことは目にみえている。
なんとなくだけど、たぶん我が家にある子どもの写真中心のネガの総てをデジタル化するとなると、あまり根拠なく直感的に想定した費用はたぶん10万あたりかなということ。それでもたぶん労力考えるとけっして高くはないのだろうな。
それではこれを自力でやるとなるといったいどうなるのか。購入したSCANBITはある程度のことはできる。しかし数百、数千のネガフィルムをスキャンするには能力、操作方法その他もろもろを考えるとあまりにも現実的ではない。もっと能力の高いスキャナーが必要になってくるのだろう。単純にいってもSCANBITは1枚づつしかスキャンできない。出来れば一連のネガを一気にスキャンするとしたら5〜6枚、もしくは20枚程度を一気にスキャンできるものがあれば、少しは効率もあがるだろう。さらにいえばその後のPCでの操作法や画像ソフトでの編集工程などなど。
そのへんのことをさらっと検索してみると、以下のようなサイトとかで紹介もされている。
昔の写真,ネガフィルムのスキャン専用にCanoScan 9000Fを購入
う〜ん、そこそこのスキャナーがあれば事足りるということなんだな。ここで紹介されているキャノンのスキャナーCanoScan 9000Fあたりがあればある程度まとめて(ネガで12枚)スキャンが可能ということのようだ。
キヤノン:このページは移動しました

スキャナー仕事は、会社でも書影撮影をずっと行っているし、今でも人にやらせたやつのチェックとか本社への転送とかの仕事にいちおう関わってはいるが、どちらかといえば、まあ世間的にいえばアマチュアじゃない。10年近く前にアルバイト雇って数千点の稼動商品の書影とったときは、あまりの地味なイベント仕事に呆れかえった記憶がある。ようは地道にコツコツというお仕事の集積なわけだ。
ようするに、後は暇な時間があればということになるということ。まあある種究極の選択だな。10万程度出して有料サービスに頼むか。それともそこそこの設備投資をして余暇を見つけてしこしこ自力でパソコンに取り込むか。問題はそこそこの金もなく、そこそこの時間も持っていない、ようは貧乏暇なしの人間はどうすればいいかということ。結局SCANBITのような廉価品を購入して、ようやく問題の本質の一端にたどりつくかということなわけだ。
まあ結論としてはいつもの放置だな。どうせ3万程度のスキャナー購入してもたぶんやらない、すぐに飽きる。さらにいえば有料サービスでまとめてデジタル化しても、届いたCD数十枚をきっと放置させてしまうのだろう。
こういうのは仕事でもなんでもそうだけど、必要に迫られてということでしか動いていかないことなんだろうな。なんとなく思いついて、まあ今回のことで言えば銀塩フィルムをデジタル化できたらいいなと、漠然と思った程度のことである。その程度で軽はずみに金かけてもたぶんドブ金みたいなものにしかならないということ。SCANBIT購入で、高々5千円程度でそういう認識ができただけでも安いものだとでも思わなければ。
次にこういうこと考えるのはいつかな。やっぱり娘が結婚でもする頃のことになるのだろうかね。その頃はたぶん仕事もしていないだろうから、暇持て余しているのだろうか。10〜20年くらい先のことだろうけど、その頃にそういう元気があるのだろうかね。いやそれ以前に生きているのか自分は、とも思う。
アナログデータのデジタル化は21世紀のメインテーマになるのかもしれない。グーグルが世界中の書籍をデジタル化してクラウド上の電子図書館みたいな構想を掲げたの今世紀初頭のことって、まあつい数年前のこと。当時はなんと規模の大きなことをみたいなことをと、まあネット馬鹿の夢想みたいな感じで受けとめていたのだけれど、ここ数年の流れはというと、確実にそれが進行しているということを、つくづく実感できる。グーグルの連中はけっこう本気なんだなと思ったね。
当然あいつらは書籍だけでなく、ありとあらゆるものをデジタル化しようとしている。絵画も音楽も当然そうだろうし、ようは人類の営みの総て、文化の総体の一つ一つをデジタル化して、あちこちのデータセンターのサーバーにぶち込んでしまおうとしているのだ。人類の歴史の総てをデジタル化して保存してしまえ、それをどう使うかは後世の人間が考えればいいと、まあそんなアバウトかつ荒っぽい考え方なんだろうなとも思う。
ようは技術の進歩、特にIT技術の進歩はそういうある種のホラめいた夢想を現実化させつつあるということなんだろうね。アナログ的な文化の蓄積をデジタル化してしまう。そうなるとアナログ的な文脈の流れというか、蓄積、連鎖によるシンタックス的な構造は、相対的なパラダイム的構造に取って代わられるようになる。なんとなくここ10年くらい漠然と考えていることなのだが、デジタル化され保存された記録というのは時代性というかそういうものが切り離されていくんじゃないかということ。デジタル化されるということは、実体的な意味あいでも劣化はないし。背景とか時代性とかもろもろの文脈からも切り離されていく。そうなると総てのデジタルデータは受け手にとっては同時代的な形で受容されていくということもあるのではないか。
いつもいつも考えとしてはまったくまとまらないけれど、そういうことが意識、無意識を別にして進行しているんじゃないかと思わないわけでもない。
まあいいや、いずれにしろグーグルがぶちあげたクラウド上の世界図書館構想はより広義な形で広がっていく可能性がある。それが実現するのかどうか、技術の進歩は加速度を増してはいるけれど、それにはたぶんあと100年くらい必要になるのかもしれない。ネット上からあらゆるデータが簡単に取り出せる時代がくるのには。そうなると今世紀はどう定義されるかというとだね、おそらくだけど21世紀はデジタル化の時代ということになるのかもしれない。人類の文化の総体、テキストでも映像でも音源でも、あらゆるものがデジタル化される。著名な作品から個人の所有するゴミみたいなものまで、それこそありとあらゆるものがデジタル化され保存される。過渡期的にいえば、個人で各自がそれぞれのデバイスなりストレージに所有するということになるのだろうけど、いずれはクラウド上のサーバーに保存されるようになるのだろう。
今でも画像というかアルバムのネット上での保管サービスなどはあちこちでも見受けられる。こういうのがじょじょに普通になっていくのだろう。個人の情報も記録も一切合切がクラウド上に保存される。例えばだけどこうやって「はてな」で日記とかやっているのだって、その手の類になるんだろう。もう7年近くやっているが、このゴミみたいな記述だってもしはてな止めても世界中のどこかのサーバーに痕跡みたいなかたちで残り続けるんじゃないのか。
芸術だのという保存価値の高いものから個人のゴミみたいなデータまで、今はとにかく玉石混合としてデジタル化され保存される。たぶん今世紀はそういう時代なんじゃないか。そして次の新世紀あたりには、そういうカオス的なデジタルデータの蓄積の再編集とか再整理とか、もろもろが行われていくみたいなことになるのかもしれんな。
根拠もあまりないただの寝言である。しかし娘のネガフィルムのデジタル化から、あららずいぶんと飛躍というか話がぶっとんでしまったかな。