またつまらんモノを買ってしまった。
よく新聞広告とかであるでしょ、懐かしいレコードやカセットを再生できるとか、CDも聴けるとかってコピーとともにレトロ調の写真とともに通販されているやつ。でもってそれを勘違いしたオジイサン、オバアサン、リタイアした金持ってる団塊世代とかがつい買っちゃうみたいな、あれ、あれですよ。
リンク貼ったのでしげしげ見たのだが、アマゾンでも29280円もする代物なんですな。ちなみに完全な中国製です。経験則でいえばおそらくすぐに壊れるのではないかと思います。これまでこの手の代物ではずいぶん泣かされてきたから。ユーパとかまあ諸々。最近のものは知らないが、以前は韓国製もけっこう泣かされたよ。サムスンなどいまでは世界的なスマートフォンメーカーに伸し上がったけど、よく壊れたよな。韓国のソニーですみたいな量販店の口車に乗ってさ。
まあ泣かされ自慢始めるつもりは別にないんで。とりあえずESCALIBOR6995なんですが、なんで買ったかといえば、ハイ、ヤフオクで5000円以下で落としたから。以上です。購入目的はレコードやカセットをダイレクトにCDにダビングできるから。
ええと、これも我が人生の永遠のテーマの一つなんですな。捨てることができないレコード、カセットをデジタル化すること、CDに焼いて、それをPCに貯めこんで、iPodで聴くようにすること、まあそういうことです。
以前にもレコードのデジタル化はオーディオキャプチャに挑戦したことがあるのだが、あれはえらい手間なのよね。1倍速でターンテーブルから外部出力〜USBを通してPCに取り込み、これを専用ソフトで編集して。アルバム数枚取り込んでギブアップした記憶が。
その後はというと、結局レコードに関してはCD再発されてるものは（たぶんたいていのもの）、CDで買いなおす、TSUTAYAで借りてくるということを繰り返している。まあポピュラーなものはいいのだが、レアものはそういう訳にもいかんのだが。
同じようなことを確か2年前にビデオテープでもやっていたっけな。中古でDVD、VHS一体型のレコーダーを購入してしこしこやはり貯めに貯めたビデオテープをひたすらDVDに焼きなおしたっけ。
ビデオテープのダビング - トムジィの日常雑記
なんか還暦目前にして自分の買い集めたものをどれだけアーカイブできるか、ようは人生の最終目的がアーカイブになっているような、そういう感じである。で、そのアーカイブを自身で享受できるのか、たぶんあかんだろう。これからの有り余る人生を有意義に過ごすために、そういうことなんだろうが、どこに有り余る時間があるのか、ようはそういうことなのだ。
たぶん、たぶんだが、第4コーナーを回った人生は、おそらく止まったら即死ぬみたいな感じで、とにかく働く、動く、みたいにとにかく凌いでいかなくてはならんということである。心象風景は老いぼれたハムスターがそれでもひたすら回し車の上で走り続けるみたいな、そういうイメージである。
まあ今のところ、とりあえず仕事はあるし、体も動く。家事だってとりあえずそつなくこなしている。文字通り凌いでいける。でもいつまで体が動くか、そしていつまで仕事があるか。やめよう、この自問自答はせんなく、たぶん答えは簡単に出るけど、だからといってその答えを簡単に享受する訳にはいかない事情だってあるのだから。
とにかく趣味のためにあり余る時間をつかうような余裕こいた余生みたいなものはありえないのである。だから貯めに貯めたコンテンツはおそらく自分がこの世からオサラバしたとたんに、壮大なる（いやそんな大袈裟なものでもないか）粗大ゴミになるしかないのだ。
中国製の電気玩具、そういうものであることは重々承知うえで今回、このアンティーク調マルチプレイヤーを購入した。試しに幾つかレコードやらカセットをダビングしたが、まあまあ使い勝手は悪くはないかとも思う。とりあえずダイレクトにCDに焼ける。PC上での編集作業なぞという七面倒くさい作業も必要はない。ファイナライズすればたいていの民生オーディオ機で聴くことができる。
とはいえ1倍速での操作である。ようはずっと聴きながら1曲ずつ曲と曲の変わる部分でボタンを押すという作業も必要なわけである。正直これはつかえんわという思いである。これで気の遠くなるような作業、レコード数100枚（ほとんど捨てた残りである）、カセット（数100本）、こっちには40〜50年前の深夜放送だの、かって自分で吹き込んだデモテープ（ああ恥ずかしい）だのをデジタル化はあまりにも現実的ではないようにも思う。理性なり外野の声はたぶん一言で十分だ。「どうせクズなコンテンツばかりだから早く捨てろよ」
ハイ、おっしゃるとおりな訳ではあります。でもどうしても捨て難いものなのだよ。なんかこの手のガラクタを捨てたら、自分自身を捨てちゃうみたいな風にも思えるし。まあ早くこの世をオサラバして、子どもにあっさり粗大ゴミとして片付けてもらうのが一番いいのかもしれない。
