国リハへ行く

半休をとって妻を連れて国リハへ行く。実に1年ぶりくらいになる。介護保険の介護度の再認定のための診断書の依頼のため。
前回行ったときにそれまでずっと主治医だった医師が別の病院に移られたとのことで新しい医師に診てもらうことになった。そして今回行ってみると、その時の医師も辞められてもういないという。
新しい医師は自分は妻を診ていないので介護保険の診断書を書くことはできないという。受付の人が医師の意向を告げてきたが、こちらもわざわざ来た手前、妻の障害についてはカルテを含めてこちらの病院にデータがある。医師が辞めたとしても病院としての一貫性、連続性ということがあるのだから、診断書を書いてもらいたいと述べた。
診断はほとんど喧嘩腰である。若い医師は、国リハでは介護保険の診断とかはやっていない。そもそも年に1回そのためだけにやってくるのがおかしい。国リハは通院での医療を行っていない。今は医師も少なくなってきているから。自分もいつまでいるかわからない。またいきなり来るのではなく、電話するなどアポをとるべきではないか、などなど。
私は前任の医師に昨年かかった時に、介護保険や年金等の診断をその都度こちらでお願いしても良いかと聞いたところ、医師はかまいませんとの答えだった。その時に医師の曜日を伺って火、金ということだったので来たと反論した。
医師は前任者がそう話したとしてもと、それはその医師の対応だといいたげだったが、それでも一応診察をしてくれた。そういう対応の医師ではあったが、いざ診断となるとさすがに国リハの医師である。障害者に対しての優しい眼差しをもった対応はしてくれた。
介護保険の診断はかかりつけの医師がやるものなので地域でそういう医師を作るべきだというのはある部分正論なのかもしれない。ただ妻のようにこれまでそうした診断書から障害者手帳の申請、障害年金の診断まですべて国リハでお願いしていた立場からすると、どうしても違和感をもってしまう。もっと以前から、そうした診断書の作成は地域のかかりつけの医師からやってもらうようにと言われていれば別だが、これまでずっとやってもらっていたのに医師が代わったとたんいきなりそう言われるのはどうにも納得がいかないところでもあった。
とはいえ最終的には弱い弱い患者の立場である。ここで医師にへそ曲げられては元も子もないのである。お忙しいところをありがとうございます、を連発した。そして再度確認をした。8月に障害者年金の再審査があるので診断書を作成しなければなりませんが、それはこちらでお願いできるのでしょうか。
医師は「障害者年金の診断書は特別だから、地域の医師では難しいでしょうから、こちらでやることになるでしょう。一定程度診断に時間もかかりますので事前にお電話していただければ有難いです」との返事だった。
いずれにしろここ国リハとのつきあいも限られたものになってくるのだなという思いを抱いた。たぶん障害者年金の診断書書いてもらったらそれが最後になるのかもしれない。妻が脳梗塞になりここに入院してリハビリを始めた時は、ここ国リハがある意味で妻の回復の最後の砦、希望みたいな場所だった。でもすでに障害も固定された今となっては、国リハからすれば妻は以前入院した患者さんの一人でしかないのである。まあそういうことなのだろう。
しかし地域で、あるいは車で通院できる範囲で障害者年金の診断書を書いてもらえるような医療機関、あるいは医師とかっているのだろうか。こうなると以前国リハで診てもらった医師を尋ねてみるとかも必要なのだろうか。いろいろ考えることがある。