住宅改修

介護保険による住宅改修がやっと終了した。引越してから半年を経過。ケアマネとの打ち合わせ、改修業者との何度かの打ち合わせと見積もりなどなど。当初の様々な改修から大幅な変更、変更で結局は玄関、階段、1階トイレの手摺という小変更に変わった。ちょっと喩えとしては違うけど大山鳴動みたいな感じかな。
数度の打ち合わせの中で出てきた玄関の階段の段差緩和は大幅な外構工事に発展、現在数社から見積もりもらっているけどペンディング状態。80〜100万前後までいっちゃいそうなのである。さすがにそうなると引いちゃうわけで。ただ今の玄関の階段の段差はきついこと、手摺がないことなどから、近い時期に手をつけなくてはとも思う。
そして風呂の問題。今の内開きのドアを折り戸もしくは引戸にするためにはやっぱり80〜100万前後かかる。戸がどうのという問題ではなく、ユニットバス全交換になるのだから。折り戸で妥協すればなんとか80万台でおさまる見積もりをもらっているけど、これを引戸にするとなると軽く100万超えの世界に突入する。こっちも引いてしまって・・・。当座の予算というか懐具合的にいえば、折り戸で妥協しなくてはということになる。でも将来のことを考えるとやっぱり引き戸なんだよな。片麻痺の妻を介護して風呂に入れる。今は自力で立ち居ができるけど、10年後はどうかとなると、まあ普通に考えても今より悪くなることはあっても良くはならない。それでいて主たる介護者の私もまた確実に老いるわけなのである。風呂についていえば、内開き戸はもっての外、折り戸でもしんどくなるだろう。介護前提で考えれば引戸以外の選択肢はないのだけど。
とはいえ介護保険での住宅改修は、確か総額20万までで1割負担。それも一回こっきりだったかな。風呂についても手摺とかをつけるのは対象だけど、ユニットバス全交換とかだと一切対象外。外構工事も一切対象外とケアマネから説明もらっている。まあ自腹でいくことが前提なのよね。財政厳しき折、自己負担、自己責任が原則でしょ、やっぱり。ちなみに今回の手摺取り付けだって、総額でも15万以下だから公的負担はある意味少な目に抑えているつもり。納税者としても、一市民としてもけっこう模範的だとは思いませんか?
風呂と外構については、いずれ近い時期にはやらなくてはと思いつつ、しばらくは逡巡していくことになるのかな。でも割と早めにやらないと、次なる改修・補修みたいなことがでてくるのだろう。この家、築8年目くらいだから、たぶん10年目くらいすると、いろいろ出てくるのだろう。やれ外壁塗装だの屋根補修だの、白蟻だのとかさあ。そうなると優先順位とかから、風呂はやっぱり我慢してとか、きっとそんなことにもなるだろうし。結局悩んで、なんにもやらない、やる金がないからできないみたいなことだってあるかもしれない。とりあえず悩みはつきない。
今回の改修はこんな感じ。
まずは玄関。
 玄関のドア近くに一本タテ棒をつけてみた。妻の場合、装具をつけないと基本的に歩行はできないので、いつも装具と靴を履いて生活している。外へ出る時は外履に履き替えることにしている。以前、入院している頃にホームセンターで入浴時の浴槽内で使う短い四本足のアルミ製の椅子を購入していたのだが、これを玄関で靴を履く時に使用している。この椅子に腰掛けてから内履から外履に履き替える。その時につかまる場所がないのでけっこう困っていた。これ一本あるとないとでは大違いなのである。上下の板は補強用で見栄えは悪いけど、これがないと強度上問題ありということになる。
次はトイレ。
  これはまあ極めてオーソドックスなトイレの手摺。補強板を大きく二枚貼ったためいかめしい感じがするが、これにより極めて強固になっている。便座での立ったり座ったりから、移動までをフォローしている。トイレの手摺についていえば、なければないで壁につかまり立ちでしのぐこともできないではない。実際今までもそれでしのいできているのだから。とはいえやっぱり座る、立つという動きのためにはやっぱり必要なんだろうとは思う。
最後は階段。
もともと上から下へ降りる場合、左側には階段がついていた。しかし妻は左片麻痺のため階段では登りより実は降りる場合に手摺が必要になる。以前のふじみ野の家ではたまたま偶然降りる際でいうと右側についていて楽だったのだが、今回の家はそういうえわけにはいかない。けっこう難儀しながらゆっくり杖をついて降りてくるようにしていた。それでも慣れというのも恐ろしいもので、けっこううまく降りられるようになってきて、最近では「手摺いらないかも」みたいなことを言い出してはいたのだが、やっぱり降りる時に体を支えられるようにということでつけた。
さらに途中には立て棒を一本つけた。
妻に手摺を使ってみた感想を聞くと、やっぱりないよりはあるほうが断然によいという。まあ少しづつでも妻が快適に過ごせるように、そして家の中でそこそこに自立して生活できるように手を入れていくということになるのだろうなということだ。まあ今回の介護保険による自宅改修はその第一歩。これで終了どころか、始めの一歩に過ぎないということでしょう。