昨日は二回目の妻の外泊で、妻を連れて家に帰った。2時にケアマネと自宅改修の打ち合わせを予定していたので1時前に国リハへ行く。妻を連れ出して病院を出たのだが、出掛けに娘がやれトイレだの、病室に持ってきたたまごっちを忘れただのと言い、けっこう出遅れるて予定時間には家に戻れず。
自宅前にはすでにケアマネさんが待っていた。前回の病院での打ち合わせと同様、担当の若いケアマネとベテランの二人がやってきた。家の中をいろいろと見せて回り、どこに手摺をつけるかなどについてのいろいろとこちらの要望をのべる。でも我が家の形状だと正直、あまり手摺をつける場所がない。とにかく壁がない家、収納かドアのどちらかなんだから。最低限、妻が主に生活することになる二階のトイレ、風呂などに数箇所設置することにする。同席した妻は大丈夫、手摺はいらないの一点張りなところもあるのだが、安全性を考慮すると必要な部分、譲れない部分もあることにはある。
階段についても、うちの場合コの字型になっているのだが、その内側(登りの時には左側)にのみついている。そのため左麻痺の妻の場合、登りの時には用をなさない。そのため登りの際には4点杖を使うことになる。杖よりも手摺のほうが安定するので手摺は必要だとは思うのだが、かといって両側につけるとただでさえ狭い階段がさらに狭くなる。難しいところだ。階段の昇降は基本的に介助が必須なわけだが、この先自宅での生活に慣れてくれば妻の性格上、一人での昇降を行う可能性は高い。打ち合わせの最中でも「一人で階段やると思うよ」と何気に話してもいた。安全性のこともあるから、絶対に一人では階段を降りたり登ったりはしないというルールを決めなくてはともその時にも話したけれど、一人で階段の登り降りをする必要性にせまられる可能性は大きいとも予感した。
実際、ヘルパーに来てもらう時にも玄関の鍵の施錠をどうするかとかの問題もある。二階にいていちいち降りていくわけにもいかないだろう。ケアマネの話では、ほとんどのヘルパーが鍵を預かることはないという。一人暮らしのお年寄り等はどうしているのかと聞くと、けっこうドアの施錠をしていないところが多いのだという。その他にも来客とか、宅急便とか、まあ様々なケースがあり得るわけだ。二階にリビングなどしなければ良かった。でも家建てる時に、妻がこんなことになるなどとは想定しようがなかったし、日当たりのことや、共稼ぎで家事の便利さとかを考えると、例えば洗濯だって洗ったらそのまま二階ベランダに干せるとか、二階に水回り系ぜんぶ持ってくるのは楽だと思えたわけだ。
その他、基本的には車椅子生活だから、二階の和室をフローリングにすることをOTの先生から勧められていたので、これについても一応見積もりをとってもらうことにする。妻は今の畳でも十分だという。それも一理ある。実際、和室をフローリングに替えるとなると、それじゃ押入れはどうする。クローゼットにするのかといった派生すべきこともいろいろ出てくる。難しいところだ。なんとか畳の上にカーペットでも敷いてすますこともできるのかなとも思う。
トイレについては最低一箇所は手摺が必要だとは思った。幸い狭いトイレなので壁とかうまく使ってなんとかなりそうだとは思った。実際、前回にしろ、今回にしろ妻は4点杖を持ち込んでなんとか衣服を下ろして便座にすわるという動作をうまくやってはいる。OTの先生からは手摺は必須とは言われてはいるのだが。
風呂については、前回の時にも感じていたのだが、数箇所手摺が必ず必要になる。タオルかけやシャワー・バーがあるのだが、本来の用途が違うので手摺として利用する場合には強度が問題がある。今回は病棟からシャワーチェアーと入浴台、浴槽内の滑り止めマットを借りてきていたのだが、これらはすべて介護保険を利用して購入することになるようだ。特に必要だと思ったのは浴槽にわたす入浴台だ。これがないと正直浴槽に入るのは難しい。さらに浴槽内は滑るので滑り止めマットも必須。
ケアマネとは二時間近く話をした。次回は改修業者を交えて打ち合わせをもつことになる。業者について希望はあるかと言われたので、とりあえずお任せにした。家を建てた工務店に頼むということもできたけれど、居宅支援業者にも見知った業者もあることだろうし、そちらの方が介護リフォームに長けているだろうという考えからだ。
今後、妻が自宅での生活を行うにあたってはいろいろとここにも手摺がとか、いろいろ出てくるのかもしれない。基本的には終いの住まいであるのだから、どうにでも手を加えたいという気持ちもないある。それでいてどこかで、借金のこともあり、いずれは手放すかもしれない家という意識もある。そうであれば、あまりいろいろと手を加えることにも躊躇いが生じる。難しいところだ。