さらに迷走を続けるふじみ野市議会&島田市長

こんな市議会はもういらない
例のプール事件をめぐってのふじみ野市議会の茶番的迷走が続いている。
時系列で事実経過を追いつつ、情報ソースのリンクを貼っていくと以下のようになる。

9月22日(金)
ふじみ野市議会流会
9月25日(月)
共産党ふじみ野市長に対して臨時議会開催を要求。
http://sumizumi9.tea-nifty.com/yamakawa/2006/09/post_87f3.html
9月29日(金) 
プール事故調査委員会5回目
最終報告書をまとめ委員会として承認。
http://www.keitarou.info/klog/index.php?m=200609
http://blog.livedoor.jp/mimbu_kayo/archives/50874455.html
10月2日(月)
島田市長、専門家らでつくる市長諮問の危機対策管理委員会(仮称)を設置し、部門ごとのマニュアルを作成する意向を明らかにする。
10月5日(木)
12日に臨時議会開催が決定。
http://sumizumi9.tea-nifty.com/yamakawa/2006/10/post_7d2c.html
http://www.keitarou.info/klog/index.php?d=20061005
http://blog.livedoor.jp/mimbu_kayo/archives/50884078.html
10月6日(金)
プール事故調査委員会、吉野英明教育長に事故調査報告書を提出。
http://www.mainichi-msn.co.jp/chihou/saitama/archive/news/2006/10/07/20061007ddlk11040353000c.html
10月12日(木)
臨時市議会開催。100条委員会設置議案を賛成多数で否決。
http://sumizumi9.tea-nifty.com/yamakawa/2006/10/post_9e2f.html
http://www.keitarou.info/klog/index.php?e=283
http://blog.livedoor.jp/mimbu_kayo/archives/50894667.html

さらに関連記事としては以下のサイトが詳しいので引用する。
http://homepage3.nifty.com/gjns/fujimino/f-news.htm#10/12臨時議会
プール事故調査委員会の報告書の流れが以下のようになっている。

先週金曜日午後6時過ぎ、ふじみ野市大井プール事故調査委員会の富田均委員長から、吉野英明教育長に事故調査報告書が提出された。今後の予定としては、内部手続きとして教育委員への報告が必要なので、これを11日に実施する。その後、13日に市長に渡し、議会に対しては16日の全員協議会で報告書を配布・説明する予定だ。12日の臨時議会では配布されない。一般市民への公開は16日以降になる。事故調査委員会は独立した機関なので、以上の過程で報告書の内容が変わることはないだろう

つまりは報告書の流れはこういうことになっていたわけだ。
10月6日(金)
報告書を教育長に提出
10月11日(水)
報告書を教育委員に報告
10月13日(金)
報告書を市長に提出
10月16日(月)
議会全員協議会で報告書を配布、説明。一般市民への公開はこれ以降。
このふじみ野ニュースでは、教育委員会のお役所的な姿勢を以下のように批判している。

お役所的にはこれでいいのだろうが、事故に関心を持つ市民としては納得しかねる点がある。
 まず、今回の場合、教育委員への説明は内部の形式的手続きに過ぎないので、事前に委員から、報告書の提出と同時に公開することで了解を得ておけば済むことである。市民の関心の高さを考えれば、敢えて反対する委員がいるとも思えない。
 それが無理でも、12日に臨時議会が開かれ市長と全議員が出席するのだから、せめてその席の冒頭で報告書を配布・説明する手はずを整えればいいいいと思うのだが、教委は「臨時議会の議題は百条委員会の設置についてなので」と取り合わない。

さらには島田市長の姿勢についてもきわめてするどく批判をしている。

 次に、島田市長の姿勢には大いに疑問がある。議会の招集権は市長にあり、今回も開催日は市長が決定した。事故報告書が近く提出されることも、臨時議会での審議に事故報告書が重要な意味を持つことも、日程を決める段階で市長は熟知していたはずである。にもかかわらず、臨時議会の日程を敢えて報告書公開前の12日と決定し、自らは公務多忙を理由に報告書の入手を13日まで漫然と待つというのである。その気になれば報告書を入手する機会などいくらでもあるはずだ。報告書は電子化されているのだろうから、富田委員長から提出された直後に、教育長に提供を求めることもできたと思われる。島田市長はよほど事故報告書を読みたくないらしい。

そうある意味では今回のふじみ野市議会の迷走の理由も結局のところ島田市長以下市執行部にすべての責任があることは明らかだ。プール事故があった8月の時点での臨時議会召集には時期尚早、9月の定例議会で議論すればよいとした。
さらに定例議会が流会になると、事故調査委の最終報告が教育委員会に提出される前に市長諮問の対策委員会構想をぶちあげる。そのうえで最終報告の市長、市議会への提出以前、つまりは公表前に100条委設置案件の臨時議会召集を決める。あまりにも事故調査委およびその報告書を軽視、冒涜した態度だと思うがどうだろう。これがプール事件の原因究明、今後の再発防止についての最終責任をもつべき首長の態度なのだろうか。この人およびこの人たちには真剣にプール事件と対峙しようという気がさらさらないことは明らかだと思う。とにかく頭をたれて、表面的な謝罪と犠牲となった少女への哀悼の意をパフォーマンスし、後はなにもせずとにかく事件が風化するのをひたすら待ち続けている。そういうことではないだろうか。
もう一度問う。市長は、市執行部はなぜ臨時議会の召集を事故調査委の報告書が公開される前の12日にしたのだろう。共産党からその日にちの指定でもあったのだろうか。さらに問う。12日に臨時議会召集を決めたのならば、なぜ報告書の公開を早めるための努力をしなかったのだろうか。
たぶん市長及び市執行部はかなり早い段階で調査委の報告書に目を通していたのではないかと思う。そのうえで改竄の余地があるかどうかの検討やできない場合の公表時期などをつめていたのではないかと推測する。公表時期は遅くなればなるほどよい。しかも市議会の開催日程からずれていること。ようはどこからもあまりつつかれることのない時期をと考えたのじゃないかと。
調査委の報告書公開もないまま、12日に開催された臨時議会はあっけなく100条委の設置案を否決した。それについては山川市議、鈴木市議、民部市議のブログにくわしい。しかし100条委設置の理由として鈴木市議や民部市議があげてている時期尚早との見方はきわめて怪しいものだと思う。正直今回の100条委設置についての建前だけでいえば、100%共産党が正しいといわざるを得ない。
民部議員のブログには各党派の反対理由が明示されている。

○自民クラブ(反対)
共産党は市民の代表を入れるというが、事故調査委員会にも市民の代表は入っている。一体誰のことを言っているのか疑問だ。また、9月定例会で質問の機会があったのに、100条委員会で質問すべきだという主張を元に疑義について質問しなかった。これでは100条委員会を設置するということを自らのPRに使っているだけであり、賛成しかねる。

確かに定例会での質問機会にあまりプール問題を取り上げられていなかった。なぜ100条委なのかという反対意見はもっとものようにも聞こえる。しかし総括質疑ならいざしらず、各議員の一般質問は、合併在任特例で44名と膨れ上がったふじみ野市議会にあっては、たしか一人25分程度と聞いている。これで実のある質疑ができるとはどうにも思えない。

公明党(反対)
9月議会の初日に、執行部に対して原因究明と再発防止を要請する決議をしている。今の100条委員会の設置は時期尚早で、事故調査委員会の報告を見るべきである。また、警察の捜査を行っているものについては証言は得られない。

民主党・市民クラブ(反対)
弁護士や設計施工の専門家、大学教授などを入れた外部的調査機関である事故調査委員会の結果がまもなく分かる。それを見てから100条委員会がいいのか、他の方法があるのかを判断すべきであり、時期尚早である。警察の捜査で資料が押収されているものについては、記憶に基づく調査になるが果たしてそれでいいのか。議会のチェック機能、監視機能を果たすには、事故調査委員会の報告に対してチェックすべきである

調査委の報告を見てから判断すべきというもっともらしい正論に聞こえる。それならなぜ本議会までに公開させるようにしなかったのか、あるいは報告書が出る前に臨時議会が召集されたのかを問題にすべきではないかと思う。いやそれ以前に100条委を設置して、その中で報告書の内容を精査すればいいだけではないかと思うのだどうだろう。
また警察の捜査で資料が押収されていることを反対理由にしているが、有田一彦氏のサイトではこんな記述がある。
http://www.arita.com/ar/archives/2006/08/22/desgnOut.html

図面は警察に押収されているので、ふじみ野市は出すことができないという弁解をしているとも聞いています。でも、それなら警察から写しをもらえばいいだけ。ホンマに事故調査をするのなら、いくらでも方法はあるはず。要するに、警察の名前を出すことで事故調査にフタをしたいのか、それとも全くやる気がないか、そんなところでしょう。

強制捜査ではないので押収ではなく、ふじみ野市側からの任意提出(ご指摘ありがとうございます>誰となく)。

ようはやる気の問題だと思う。よしんば共産党がスタンドプレー、パフォーマンスとして100条委を位置づけていたとしても、それをプール事件の原因追求、解明としての正しい議論に導いていけばいいだけではないかと私などは考える。共産党は議会にあっては少数派なわけだから。
あの不幸な事件は、市営プールの元々抱えていた構造上の瑕疵によるものである可能性が高いのだと思う。何度も引用しているが、そのへんは有田氏のサイトに詳しい。さらに長年の間の管理上の問題、業務委託上のあり方など、様々な要因が複層化しているのだと思う。だからこそ臭いものに蓋をすることなく、徹底的な追求・解明が必要なのだと思う。プールを閉鎖しても同じような構造上の瑕疵を抱えた公的施設が他にもたくさんあるのではないか。安全な管理・運営が行われていないものが沢山あるのではないかという危惧、不安がこの市の場合蔓延化している、あるいはそうなる可能性が高い。
まだまだ若い町であり、少子化社会の割りには子どもの人口が多い町でもある。だからこそ東原小学校のマンモス化や第七小学校の新設などという案件もあるのだ。子どもが多い町。そこですくすくと子どもたちが育っていく、安心で安全な町でありたいという市民の思いが不安にとって変わられようとしているのだ。
今はなにかと理由をつけてプール事件を風化させるような方向に断じてノーをいわなければならないと思うのだが、どうだろう。今の市長の姿勢、あるいは市議会の姿勢には幻滅を通り越したものを感じる。合併の特例で44名に水ぶくれした市議会がしたことといえば、ふじみ野ニュースによると、3月にはお手盛りで自らの議員報酬を引き上げて市民の負担を増やしてさえいる。

 議員報酬引き上げの内容は、これまで上福岡市出身議員より月額で8万6,800円低かった大井町出身議員(44名中20名)の報酬を、上福岡出身議員と同額に引き上げるというもの。また、期末手当の引き上げは、昨年8月の人事院勧告による一般職公務員の期末手当支給基準の改定に合わせ、支給月数を4.40ヶ月から4.45ヶ月に引き上げるというものである。今回の改定による市民の負担増は、現職議員の在任期間中(来年4月30日まで)に3,100万円に及ぶという。

同じふじみ野ニュースによるとふじみ野市議会は来年4月以降は29名となるという。しかし市議会の議席は27名のため議会を改修する必要があるのだそうだ。さらにいわせてもらえば人口では同じ10万程度のお隣富士見市の市議会は定数21名だという。なにか初手からお手盛り、税金泥棒に等しい市議会なのかもしれない。
市長、市執行部、市議会がプール事件という全国区的な大事件の後も茶番、空転を繰り返している状況は市民としてはとにかく恥ずかしいの一言だ。市長、市執行部には引責辞任を求めたいところだし、水ぶくれ市議会にはリコール解散請求でもしたいところでもある。
なんにせよこのプール事件及び市の状況を見るにつけ、こうやってとりとめもなく書いていることにもなにか消耗感、疲弊感を抱いていく。もうちょっとこのネタはやめてしまおうかとも思うこの頃でもあるのだ。