キャノンボール・アダレイ『プレゼンティング・キャノンボール』

 図書館で借りたCDのうちの1枚。このアルバム一度も聞いたことない、タイトルも知らないっていう感じ。一緒に借りたロリンズの2枚組みがメインだったので、まあ押さえというかとりあえずあと1枚借りちゃえ的な感じでした。まあアダレイだしはずれはないだろうぐらいの意識ね。
 で、これ名盤でした。アダレイのファースト・リーダー作だったのね。アダレイがデビュー当時、パーカーの再来といわれたというのがすごくわかるような。もう、バリバリ、パーカー風にブロウしている。1曲目の『スポンティニアス・コンパセッション』からしてジャージーでブルージー(って書いててはずかしい)でよいわけ。2曲目の『スティル・トーキン・トゥ・ヤ』、スローテンポでもうバリバリ、パーカーしてる。
 アダレイってマイルスのコンボにいた時の技巧派的印象と、'60年代のファンキージャズとぜんぜんイメージ異なる部分あるんだけど、個人的にはどっちも好きだな。で、さっきレコード棚をごそごそやって『マーシーマーシー・マーシ』なんかを引っ張り出して聞いてみた。これもいいな〜。昔のジャズ喫茶だと客帰っちゃうようなアルバムだけど(こんなのジャズじゃない、みたいな)、私は好きですね。ある意味じゃジャズ好きになりだした十代の頃のジャズへのとっかかりを作ってくれたアルバムの1枚でもあるわけね。この頃のアダレイのバンドのピアノはザビヌルだったわけで、『マーシーマーシーマーシー』もこの人の曲。もろリズム&ブルース的なエレピがいいのよね。
プレゼンティング・キャノンボール (紙ジャケット仕様)  マーシー・マーシー・マーシー