飲んだくれて寝過ごす (10月3日)

 3日火曜日、友人と立川で飲む。

 久々ということもありしこたま飲んだ。一軒目でビール、二軒目ではハイボールからのホッピーだ。まあそこまでは楽しきひとときだ。世捨て人してるけれどたまには外で酒も飲むし、気心知れてる友人であればそれはまあ楽しい。

 しかしいつもいつも思うのだが、どうしてこう腰が重いというか長酒になるのか。その日は3時から飲んでいたのだが、店を出たのはさて何時だったのだろう。

 改札で友人と別れてからホームに降りて来た電車に乗った。二つ先の駅で乗り換えのはずである。このあたりからかなり記憶は断片的だ。なんとなく気がつくと窓の向こうに東小金井とか武蔵境の文字が。武蔵境というと大昔、確か代々木ゼミナールの模擬試験を亜細亜大学までわざわざ受けにいったことがあった。あとは確かイトーヨーカ堂があって八重洲ブックセンターが入っていたような気がする。まあそんなことはどうでもいい。

 慌てて降りて逆方向の電車に乗る。わりとすぐに電車が来たので終電とかそんな時間ではないようだ。ここからまた記憶が断片的で、次に気がつくとどうもまた電車に乗っていて、それは武蔵野線のようだ。そしてまた失われる記憶。

 次に気がつくとどうも東武東上線に乗っている。ちゃんと中央線から西国分寺武蔵野線に乗り換えて北朝霞東武東上線に乗り換えている。記憶途切れ途切れながら帰巣本能だけはある。そして眠気と闘いながらも川越あたりまでは起きていたのだが、また意識がとぶ。眠気がまさったようだ。

 そして次に目を覚ますと北坂戸駅の手前である。降りる駅から二つ先である。う~む。時間は0時を回っている。戻る電車はもうないだろうと思ったのだが、なんと49分に最終電車がある。30分以上も後だ。北坂戸か~、徘徊というか散歩でというか、この辺りまできたことは何度かある。歩いて帰るかと思いいったん改札を出て駅前まで移動。しかしそこで力尽きたというかベンチに腰掛けて小休止。これは酒のせいか、歳のせいか。

 しばらくそのままにしていたのだが、やっぱり電車で帰ることにしてまた駅に戻る。しばらく待ってからやってきた終電に乗った。今度は乗り過ごすことはなかった。

 翌日、友人とLINEで前日のことを確認しあった。二度電車で寝過ごしたことを伝えると、あげたワインは失くしたかと聞かれる。そういえばテーブルの上に紙袋が鎮座ましましていたがあれはワインだったのか。きけば赤白の2本だとか。有難い。しかしあの状況でよく重い荷物を忘れずに持ち帰ったものだ。

 「木口小平死してラッパ離さず」ではないが、酒飲みは酩酊しても酒を離さずだ。