iPhoneを機種変更する

 iPhoneを機種変更した。

 最新の15に?

 いやいや、二世代前のiPhone13です。

 今、使っているのはiPhone8。2017年発売だから7世代前になるか。これを家族三人分機種変したのが2018年のこと。たしかiPhone6Sからの変更だったか。すでに子どもは一人暮らしを始めた二年前に12に機種変更しているが、親はそのまま使い続けた。その間に4年分割の機種代金の返済も終了している。

 さすがに6年前の機種ともなるといささか古い。でも特に故障もなく、普段使いでいえば特に問題もない。おまけに使っているのが自分と妻という還暦超えの高齢者である。SNSYoutube、あとは検索。家族や友人、知人とはLINEでやりとりするくらい。8でもなにも問題はない。

 とはいえ新機種15が出て、そのタイミングで8は新しいiOSのサポートもなくなった。すでに古い機種だけど、これからさらにイメージ、機能、その他もろもろ的に古くなっていくだろう。しかしサイズ感とかは絶妙だし、片手で扱う携帯電話という意味ではベストかもしれない。このサイズに拘るなら、現行だと13miniかSEくらいとなる。

 でも一方では、世の中の趨勢はスマホの大型化。画面も6.1とか6.7が主流になっている。そしてだ、高齢者にとっては老眼の常、画面が小さいと文字にしろ画像、映像を拾いにくいとかもある。

 妻はもっぱらデイサービスとかでYouTubeを見ながら折り紙をやっているのだが、やっぱり画面が小さいと言ってくる。でも片麻痺で片手で扱うことからすると、8やSEのサイズより大きくなると多分扱いにくくなるような気もする。そのことを話すと、「大丈夫、扱える。絶対に大きいのがいい」とのたまう。友人やデイの職員が持っているのがみんな大きいやつなので、もうそういう頭になっているのだろう。

 

 機種変更を意識し始めたのは実は今年の春くらいから。当初は13miniかSEをと思っていたのだが、miniはなかなか品薄。SEはiPhoneのなかでは一番安いのだが、円安の影響であまり割安感がない。ショップや家電量販店では13か14をすすめられるのだが、いれも12~13万円台だ。株価維持のためにゼロ金利と円安誘導で貧乏人になった日本人がスマホを買うのはなかなか至難な業になってしまった。

 

 そうこうしているうちに、いよいよiPhone15の登場である。そのタイミングでiPhone13は価格が下がって95800円となった。このへんがいいかなと思い、SIMフリー機を探してみるのだが、ほとんど品薄状態。Appleの公式もほとんど物がない、ヨドバシの通販サイトでも店舗に問合せという案内が出ているだけだ。品物があるのは故買商的なサイト、もしくは中古品のみという状態だ。

 9月26日の深夜だったか、深夜にiPhone13の価格をチェックしていたらヨドバシ.comに数台スターライトの在庫がありとなっていたので、さっそくポチることにした。あらためて思うけど、なぜ最新の15でも14でもなく13かということ。ようはスマホごときに12万とか13万とか14万とか払いたくない。絶対に10万以下だろうと思う部分がある。まあこれはAppleがどうのというよりも円安誘導し続ける日本政府が悪いのだけど。

 機能的には、iPhone14と13はCPUはA15 Bionicと同じで、5コアと4コアの違いだけ。たぶん普段使い的には変わらないだろう。最新の15はA16 Bionicだけどいかんせん高い。充電端子がLightningからType-Cに変わったのが一番の変化といえばそうなのだろう。「もう沢山のケーブルを持ち歩く必要がない」というコピーについては、Appleオモイウみたいな部分もある。

 たしかにケーブルがType-Cになるのはいい。EUもそういう風に決めている。でもね、家の中のガジェット類の資産(不良?)、在庫的にいうと、すでにケーブルは混在、カオス化している。Appleの16pinドック、Lightning、Micro-USB、Type-C、これらが混在しているのが現状だ。これを一気にType-C対応機種にすべて買い替えるとか、たぶんあり得ない。オーディオ接続、様々な充電器などなど。最近のものは確かにType-Cが圧倒的に主流だけど、我が家的にいえばMicro-USBの充電器とかがゴロゴロしている。そしてLightningはもちろん。

 たぶん、たぶん、自分が生きているうちに我が家のガジェット資産(不良資産)が、すべてType-Cに代わることはきっとあり得ないような気もする。なのでType-Cの新型iPhoneというのは、自分にはまったく響かない、訴求しない。

 

 とりあえずiPhone13の2機ポチった。入荷するまでの間にAmazonで保護フィルムやケースを購入。妻用には肩掛けできるやつにする。それから機種変更にあわせて様々なサイトサービスやアプリのアカウントとパスワードの確認、それをメモする。そういう作業をしばし前段階的に続けた。だいたいはデータ移行でそのまま使えるようだけど、ファイナンスやカード系、銀行系はかなりハードルが高い。

 そうこうしてるうちに金曜日にiPhone13が到着。保護フィルムなども貼りショップに連絡する。家から近いショップは翌日の予約がいっぱいということで、富士見市のショッピングモールにあるショップに連絡すると、土曜日の昼で予約がとれる。

 今までずっとキャリアはauだったが、今回はUQにした。まずはSIMフリーといっても、iPhone8のSIMを13に挿しても使えない。まずは5Gの契約をしなければならないとかで、SIMの差し替えだけの機種変更はできないらしい。なのでショップに行く必要があるということだ。まあこのへんもネットで自分でできるのかもしれないけど。

 ちなみに子どもは機種変更したタイミングでauからahamoに代えた。自分もそれを考えていたのだが、やはりネットでの申し込みはハードルが高い。あとは家の光がau光なので、やはりauと同じ系列のUQモバイルにするのが無難かと思った。しかし「家の光」がって表現がなんか微妙。「宗教かよ」と一人でツッコミいれる。

 

 ショップでは、予約していたこともありほとんど待ち時間もなくて、手続きも簡単に終了。妻と自分の新しい機種を持ち帰って、いよいよデータ移行である。

 

 データ移行は古い機種と新機種を並べてクイックスタートで行う。これを自分のと妻のと二度行えばいいのだが、いざやってみると新機種のほうでソフトウェアアップデートが始まって、そこからはうんともすんともいわない。2時間くらいかかってもまったく終わらない。

 データ移行、アップデートで検索すると、データ移行中にソフトウェアアップデートが始まると固まるので、データ移行の前にアップデートをすませ、そのうえでリセットをかけるようにというのがある。このへんはちょっと盲点だ。ショップでは新機種の設定の後、データ移行のためにリセットをかけてくれているので、そのまま移行作業初めてしまったのだが、これはダメということ。

 ようは古い機種と新しい機種のソフトウェアを同じバージョンにすることが必要みたいである。新機種での、初期設定 → ソフトウェアアップデート → 初期化という準備作業が必要。

 ということで一度始めたデータ移行作業を中断、強制終了させる。もしタイミングが悪いと機種を工場出荷状態にする必要があり、パソコンに繋げてiTunesで操作するとか、さらに泥沼に陥る可能性もあるのだが、それは回避。

 

 新機種のソフトウェアアップデートを終えてリセットをかけてから臨んだデータ移行作業は、けっこうスムーズで1時間足らずで終了。これを自分の分と妻の分とやや時間さで行う。この時点でデータ移行作業初めて5時間以上経過してました。

 

 さらにアプリ等のダウンロードや移行作業。まずは一番使うLINEの移行。特にトーク履歴の引継ぎとか、事前にバックアップとっておかないとたいへん。LINEの移行作業はけっこうハードルが高く、特にパスワードとか別のアクセス用に最初に決めたPINがわからず、いろいろ試して結局再設定するとかでえらく時間がかかった。

 その後は銀行系やカード系の引継ぎとかにも時間がかかる。もう何回アカウント名やメールアドレス、パスワードを入力したかわからない。アプリによってはかなり前にけっこういい加減に設定したパスワードとかも多く、一応パスワードは全部エクセルファイルにリスト化しているのだけど、そこにないものとか、途中で変えたものもあったり。

 ようやくなんとかデータ移行終了してアプリの移行とかも終わり、ほぼ使える状態になったのは明け方近くになっていた。

 

 人生で、出来ればやりたくないこと。

 自分の場合だと多分引っ越しが一番だ。あれは寿命が確実に縮む。そして今回思ったのだが、スマホの機種変更も「やりたくないことランキング」のかなり上の方に位置したのは間違いない。

 人によっては、特に若い方はスマホは2年程度で買い替えるようだけど、自分的には出来れば機種変更は今回最後にしたい。とはいえ5~6年すると年齢的には72~73歳。後期高齢者になる前に、ワンチャンありかとなる。そう思うと今から頭が痛い。まあ次はおそらく誰かにやってもらうことになるのだろうか。そんな気もしないでもない。

 とりあえずiPhoneを13に機種変更した。