都内周遊-文京区水道から目白台へ (7月3日)

 午前中、歯医者の通院。5月から続いた治療が一段落。

 ここのところ、歯医者の後に都内徘徊もとい周遊というか、ぶらぶらと歩きまわっている。今回もお茶の水から歩き初めて水道橋、後楽園へと向かい、小石川後楽園沿いを歩いて飯田橋方面に向かう。お堀まで出る途中で右に折れる。住所的には文京区水道あたりになるか。

 このへんは昔的にいえば、取次の大阪屋や太洋社があったあたりだ。大阪屋は栗田と一緒になったあとに楽天ブックスとなって実質的には廃業した。大阪屋、栗田ともに経営破綻して大手出版社が資本や人を出し、さらに楽天傘下となったが中堅取次としてはすでに使命を終えていたのかもしれない。

 太洋社はさらに悲惨な状況で、自主廃業を断念して破産した。そのあおりでいくつかの書店が連鎖的に倒産したり廃業に追い込まれた。このへんはだいたい2015年~2017年あたりのことだっただろうか。結果として日販、トーハンという最大手二社の次に位置した大阪屋、栗田、太洋社がなくなった。そういうことだ。

 

 おなじく文京区後楽周辺では勁草書房なんかもあったっけ。なにかの打ち合わせで一二度伺ったことがあったが。そしてお堀と高速道路の下を横切るとトーハン本社があって・・・・・・。今はない。

 トーハンの本社ビルは再開発の真っ最中で、三菱地所が住居とオフィスが混在する複合ビルを建設中だ。新刊見本の持ち込みやさまざまな商談で訪れた場所だが、フェンスに覆われて工事の真っ最中というのが、なんとも感慨深い。

 

 それから江戸川橋に出て早稲田方面に少し歩く。鶴巻町のあたりで右の狭い路地に入る。狭い路地、小さなアパート、小マンションがある。大昔的には早稲田の学生たちが下宿するアパートが沢山あったところだ。今も学生たちが多数住んでいるのだろうか。そしてすぐに神田川に。なんとなくかぐや姫のフレーズを思い出させる雰囲気だ。

 

 その後、神田川沿いを少し歩くと肥後細川庭園に出る。都会のオアシスみたいなところだ。邸内には細川家が所有した美術品を収蔵する永青文庫があるが、月曜日でお休みのようだ。


 このへんは細川庭園、そこから右手に少し坂をのぼるとすぐに旧山縣有朋邸でもあった椿山荘がある。とにかく緑が多いところだ。

 

 そして細川庭園の一番外れから左手に坂を登って行くと目白台公園に出る。

 

 公園内に入ると広いグランドやテニスコート、芝生広場などがある。ここはかっては元総理大臣田中角栄の私邸の広大な庭だったらしい。多分、相続か何かの関係で田中家から東京都に寄贈されたと何かで読んだような記憶。

 

 そして公園に隣接した駐車場の隣にはこの門がある。

 

 目白台公園の駐車場と日本女子大の泉山館にはさまれて、なんとなくひっそりとした印象だ。かっては今太閤と称せられた総理大臣の私邸、目白御殿と呼ばれたところである。それを思うとなんとなく栄華盛衰的なことを思ってしまう。とはいえ都内の一等地にあるお屋敷だ。おそらく田中真紀子さんがお住まいなのだろうか。