通院と史跡巡り(?)

 午前中、地元の歯医者で定期健診。歯石とってもらって終了。

 その後、都内に通院。二週間前にやった胃カメラの結果説明。組織をとった胃のポリープは良性で一安心。仕事を辞めて半年、なんかここのところ胃の痛み、胸やけ、逆流性食道炎的ムカつきもほとんどない。やっぱり仕事が一番ストレスだったみたいだ。

 その後、快気祝いでもないが、とりあえず一人でお祝いしようかと思ったのだが、考えてみれば緊急事態で昼のみも出来ない状況。どこもアルコール提供ないんですよね。

 仕方なく帰ろうかと思ったけど、天気も良いし少し歩こうかと。お茶の水から線路沿いに水道橋に下ってそこから白山通りを後楽園、春日と抜けて白山方向に歩いてみる。途中で周辺地図を見ると文京区ってけっこう史跡が多いことがわかる。本郷から上野方面、小石川から茗荷谷あたりに明治の著名人の住んだ家の後、亡くなった家の後などが点在している。みんな地味に碑があったりするけど注意しないと通り過ぎちゃうような感じである。

 まず最初に見つけたというか、なかなか見つけられなくて行ったり来たりしたのだけれど樋口一葉の終焉の地を探した。途中でGoogleマップでも行きすぎたりとかけっこう見つけるのに苦労した。

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文京区 樋口一葉終焉の地

 白山通りのマンションだか雑居ビルだかの前になんかひっそりとありました、旧町名丸山福山町。一葉の擬古文的な小説を読んだのは多分、高校生くらい頃。正直よく判らなかったのだが、なんとなく読んだ記憶だけはずっと後まで残っている。それ以後も何度か読んだけれど内容や雰囲気などみんな忘れてしまった。

 その後、白山下で左に折れてさらに左に蓮華寺坂を上り御殿坂に入ると右手に小石川植物園が見える。その正門前で道路を横切り狭い道を抜けると、共同印刷本社前に出る。改修だか改築工事をしている前を通る。なんだか遠い遠い昔にここは訪れたことがある。多分、出版社に勤めていた頃に仕事で来たんだと思うが、どういうシチュエーションだったのかは定かじゃないのだが、建物とその前の歩道とかになんとなく既視感がある。

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 その後、植物園前の交差点四差路で播磨坂を上る。周辺地図によるとその近辺に石川啄木終焉の地があるのだという。ここも路地裏の建物の前にひっそりと碑があるだけなので探すの苦労した。

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文京区 石川啄木終焉の地

呼吸(いき)すれば 胸の中にて鳴る音あり

(こがらし)よりも さびしきその音

 

眼閉づれど 心にうかぶ何もなし

さびしくもまた眼をあけるかな

 なんか胸に染みる淋しい歌だ。淋しき歌詠み啄木の神髄みたいな感じだろうか。

 その後、播磨坂と春日通りがぶつかるあたりに高橋泥舟山岡鉄舟旧居跡が近くにあるはずなのだが、どうも碑のようなものはないようだった。

 春日通りを池袋方面に歩き茗荷谷を過ぎてしばらく行くと左手にお茶の水女子大の正門が見える。なかなか雰囲気のある感じである。

 新大塚駅の手前で左に折れてから池袋方面に歩いた。途中で都電の線路を渡り右手に豊島区の野球場、左手に工事中の東京国際大学などを通り、豊島郵便局前を通ってからさらに左に折れるとサンシャインの見慣れた風景が見えてきて池袋に到着。スマホで確認するとだいたい12~13キロ歩いたことになる。

 結局、どこへ行っても酒飲める訳でもないので、途中で友人宅に少し寄って少しだけ酒飲んでから帰宅した。こういう風に都内周遊でもないが、ぶらぶらと歩くのもいいものだとは思った。