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たまには真面目に安倍自民党の一強政治に異議申し立てをしなければという思いもあって国会前で開かれた「安倍9条改憲NO!全国市民アクション」に参加した。といっても基本、行動パターンは一人。大勢集まっている中の一番後ろの方にいて、著名人のスピーチに耳を傾け、シュプレッヒコールに小さな声で合わせる。そんなところだ。
数年前には国会前で毎週金曜日に開かれていた反原発集会に何度か足を運んだ。とはいえ都内に勤めているならともかく、鶴ヶ島から仕事終えてから国会前に向かうのはかなりしんどく、夜8時近く、集会も終焉を迎える頃にようやくたどり着くなんてことも何回かあった。
今回は、この集会があることを事前にTwitterなどで知っていたこともあり、まあ休日なのでなんとかしてという思いもあった。とはいえふだんの土日だと、ふだん出来ない家事がたまっているので中々都内に出るとかいうこともままならない。今回は三連休なのでなんとかなるかなと思い出かけることにした。
集会は2時からなのだが、後から知ったのだが、その前に中川五郎のミニライブとかもあったのだとか。中川五郎の歌なんてもう30年以上聴いていないので残念なことをしたとも思った。
スピーチは主催者の挨拶の後、まず立憲民主党の枝野幸男の演説から始まった。彼の話は淀みなく、聞く者の心にストレートに入ってくるうえに、煽りもうまくなるほどこれは演説上手と関心した。その後は評論家の鎌田慧、落合恵子らがスピーチした。確認できた人では、政治家では共産党の志位和夫と社民党の福島瑞穂、民主党の参議院議員も一人発言していたが、名前は確認できなかった。最後の方に自由党の小沢一郎のアッピールが代読された。
国会前の道は警官の規制もあり、まったく出ることができない。狭い歩道から溢れる参加者は両側の公園に集えるようになっていた。どのくらいの人がいるのだろうとも思ったが、後でTwitterとかから流れてきた情報では4万人くらいとのことだった。
しかし、その集った面々はというと、かなり年齢がいっているという印象。なんというか年金生活者の集いみたいな趣だ。とにかく若い人がいない。自分でいうのもなんだが、還暦過ぎの自分が若輩っぽく見える。いわゆる団塊の世代が中心なんだろうなと感じた。このへんは人口も多い、文字通りシルバー・デモクラシーを目の当たりにしているような思いだ。
安倍自民党政権は一強政治よろしく恣意性を顕にしてきている。最近の選挙では民進党の分裂という敵失に助けられたこともあり、再び過半数を確保してしまった。おそらくこれからは改憲に前のめりになっていく。多分、多分、この流れを断ち切ることは難しく、これからの数年の間に改憲は現実化するのだろうと思う。そういう絶望的な状況だ。
そういう状況への危機感が快晴の三連休の初日、国会前に4万人の人々を集わせたのだろうとは思う。それで何が変わるか、多分改憲の流れに抗しても、それを止めることは難しい。でもいてもたってもいられない気持ちなんだろうと思う。少なくとも自分はそうだったから。
これからもしばらくこうした集会に足を運ぶ機会は増えるだろうとは思う。憲法9条を変えることにとにかく少しでも異議申し立てを行っていきたい。指を加えて受け入れるのだけは嫌だと思う。