テデスキ・トラックス・バンド


 三度目の来日。彼らのライブはこれまで総て行ってる。2012年の渋谷公会堂、2014年の昭和女子大人見記念講堂。そして三度目にしてついに武道館とスケールアップした。
 このバンドはブルースを基調としたサザン・ロックなのだが、ファンキーテイストなブラック・ミュージックからプログレジャズ・テイストな曲まで多彩にこなす。なぜこのバンドが好きなのか、一つは11人という大所帯によるグループ・サウンズの魅力だ。メインであり稀代のギタリストであるデレク・トラックスの超絶スライド・ギターとパワフルなヴォーカル聴かせるスーザン・テデスキというオシドリコンビによる双頭バンドであることは間違いない。しかし他のメンバーも練達なミュージシャンばかりである。あその一人ひとりの技術、それらが一緒になったグループ・サウンズがこのバンドの魅力である。
 前回の来日ではゲスト・ギタリストとしてドイル・ブラムホールが同行していたが、今回そういうサプライズはなし。メンバーは1名増えて12名になっていた。増えたのは女性バックコーラスとしてALECIA CHAKOURが参加、さらにトロンボーン奏者がSUNDERS SERMONSから女性奏者ELIZABETH LEAに代わっていた。このELIZABETH LEAえらくノリのいいおねえさんという感じで好印象。
 後半は怒涛の音の洪水のような感じでえらく盛り上がったのだが、アンコール前のラスト2曲前くらいだったか、デレクとリズム・セクションとホーンが残っての演奏があったのだが、これがもうジャズそのもの。それもかっての電化マイルスを彷彿とさせるフリー・インプロビゼーション風の一曲でえらくかっこ良かった。この演奏での主役は間違いなくサックスのKEBBI WILLIAMSだった。
 さらにアンコールの最後の最後、このグループはロック、リズム&ブルースの名曲カバーでせめてくるのだが、今回は「WITH A LITTLE HELP FROM MY FRIEND」しかもジョー・コッカー・マッド・ドッグス&イングリッシュメンのヴァージョンできたのにはビックリ。ノリノリのラストになった。
 今回のライブは久々武道館のアリーナ席だった。このバンドは観客の年齢層高いのだが、さすが一曲目から総立ち。そのまま2時間半近くの長丁場を立ち続けたが、還暦間際とはいえけっこう元気でいられた。さらにいえば今回は高校卒業したばかりの娘を連れていった。サザン・ロックだのリズム&ブルースなど興味のない娘だが、武道館のアリーナに興味があったみたいでついてきたのだが、立っていたのは1時間くらいで後は座って鑑賞されていました。まあ小学生のときにシェリル・クロウジャクソン・ブラウンのライブ連れていったときは途中で寝ていたから、それはそれで成長ということなのかもしれない。