再び早朝割引でスーツ購入

前回ははるやまに並び、今回はAOKIに。先着5名までが半額以下でスーツが買えるというのでとにかく行くわけ。これも前回も書いたことだが、スーツは基本仕事着である。さほどいいモノである必要はさらさらなく、量販店の吊るしで十分。それが半額以下ならそれでいいじゃないかと、ただただそれだけのことである。
とはいえ1時間も前から並んでいたりすると、ふと我に帰るというか、なんで俺ここにいるみたいな思いにかられる。五十路の半ば過ぎて、そりゃ金持ちじゃないけど、かといえって経済的に困っているわけでもない。なのに休日の朝、スーツ量販店の店先に並んで先着割引を待っている私。今まで頑張ってきたのに、これかよみたいな失望感、脱量感。
そうなると人間、どんどん後ろ向きになっていく。なんでこうなったのか、あの時のあの選択に間違いがあったのか。思えば三社目の会社に入ったのがあかんかったのか、28の時につきあっていた女子大生と一緒になっていればこんな人生とは、少なくとも量販店の早朝割引を待つ私ではなかったはずでは、などなど。
とりあえず開店少し前に整理券をもらい我にかえる。とりあえず購入モードに。39800円のスーツを9800円で購入。さらに1着9割引とかいうペラペラの夏用スーツも買う。しかし二週間前のはるやまと合わせても25000円足らずで三着。普通ならスーツ一着にも満たないくらいである。再び悲しい気持ちにとらわれる。四捨五入で還暦モードになるというのに、これが私の到達点みたいな淋しい淋しい気持ち。
でもまあいいか、とマイナスモードを振り払う。所詮スーツは仕事着だし。スーツ以外で例えばブレザーとコートはJプレス、ネクタイはブルックスブラザースで揃えているとか、まあそういう贅沢もしていないこともない。仕事着、制服の類のスーツなど量販店モノで上等だし、それがちょっとの早起きで割安に買えれば、それはそれ、お買い得感満載ではないかと。そうやって自分を慰めて、たぶんきっと私はまたやるんだろうな。次回は6月頃に、夏物スーツを求めてきっと早起きをしてみるのである。