またまたTSUTAYAの発掘良品で借りてきた。
http://www.tsutaya.co.jp/movie/ms/t-hr/archives/vol1/index.htm
豪華客船にしかけられた時限爆弾。その処理にあたるイギリス海軍の爆発物処理班。
様々なトラップが仕掛けられた時限爆弾の解除。その最後に残された赤と青の二本のコード。どちらか一方を切れば爆弾は解除される。もう一方は切れば爆発する究極のトラップ。
この古典的なシチュエーションはこの映画から始まり、様々な映画、ドラマで踏襲され、模倣されている。今さらという感じもするが、やはりオリジナルの緊迫感は凄い。
爆発物処理にあたる海軍中佐ファロン中佐を演じたリチャード・ハリスの飄々とした演技が素晴らしい。この人、なんか軍人がはまり役みたいなイメージがある。しかもベレー帽が似合いそうな、そんな雰囲気を感じさせる。「ナヴァロンの要塞」「テレマークの要塞」とかの印象が強いせいなのかもしれない。
一方、ハンサムな渋い船長役のオマー・シャリフはなんか場違いというか、今ひとつな感じである。この船長さん、重厚さでいうとなんか今ひとつだし、やっていることは愛人を同乗させて、勤務の合間に逢瀬を楽しんでいたりと、けっこういい加減なタイプ。そういうタイプがオマー・シャリフのイメージとうまく融合しないというか。
監督はビートルズの「ヤア・ヤア・ヤア」「ヘルプ」や「三銃士」とかで有名なリチャード・レスター。とにかく小気味良くテンポのある娯楽映画撮らせた、一級の腕がある監督さん。この映画でのその才が随所に出ている。とにかくテンポいいからね、この映画。
この監督さん、てっきりイギリス人かと思っていたら、生粋のアメリカ人なんだな。ただし映画人としてのキャリアをイギリスで出発させたのだとか。ウィキペディアとかでみるとピーター・セラーズあたりと組んで仕事を始めたとかいう記述もある。イギリスで成功してからハリウッドに逆輸入したみたいな感じなのかな。
映画は1974年の作品。36〜7年前の作品である。そういう意味じゃ少々古臭い雰囲気があるのはしかたがないところだろう。でもそのへんのことに目をつぶっても余りあるくらい、この映画の出来はいい。今観てもたぶん多くの人が満足できるんじゃないかと思う。