もやしもん

もやしもん(1) (イブニングKC)
もやしもん - Wikipedia
今回の三連休はお出かけらしいお出かけはなし。のんびり家で寛いだ。妻は相変わらずのお出かけ病でやれ紅葉狩りに連れて行けとかずっと言っていたけど。
そんでもって少しだけ自分の部屋で音楽聴きながら読んでいたのがコミック「もやしもん」。この前の上野の科学博物館の特別展で菌類のキャラクターが展示してあり、そういうコミックがあることを初めて知り、先週のうちにあっつう間に大人買で既刊6冊を購入してしまったわけ。
特別展:菌類のふしぎ−きのことカビと仲間たち
菌が見えるという特異な能力をもつ主人公を中心とした学生たちの農業大学での生活を描いたへんなコミックである。主人公の男の子と出てくる女の子たちがことごとく美形キャラである。それが農業大学という異質な場所と奇妙にミスマッチしているのがへんである。
そして主人公に見える様々な菌たちがコミカルでへんである。彼等菌たちの合言葉は「かもす」=醸すである。まあ愛らしい菌たちはこういう風に描かれている。
もやしもん - Google 検索
なんていうのだろう、映画もそうだけどコミックもまた一般人には知られていない世界を描くことによって、興味関心を引くことで成り立っている部分もある。農業大学での学生生活なんてあまり我々にはわからない部分だからね。しかし自分が根っからの文科系だから思うわけなんだが、理科系の人々というのはなにかしら我々には想像もつかないような異質な存在のようにも思う部分がある。だからそうした人々が集まる理科系の巣窟というのはさぞや面白おかしい、へんな場所なんではあるまいかとある部分興味津々なのである。そうした好奇心を満足させてくれるのが、こうした理科系コミックなのではないかと、まあそんなことを思っている。
古くは「動物のお医者さん」。北大の獣医学部という動物と動物好きなへんな学生たちや教員を描いた面白コミックだった。「もやしもん」も基本的にはこれを踏襲しているように思った。
さらに「もやしもん」が面白いのは様々な醗酵食品が出てくること。世界の四大異臭食品が次々と登場してくる。死んだアザラシの腹の中に鳥を詰め込んで土中に埋めて醗酵させ、その鳥のどろどろの内臓を食すというアラスカのキビヤック。エイを醗酵させた韓国料理ホンオフェ。世界で一番臭い魚の缶詰シューストレミングなどなどだ。
ホンオフェを食べた時の主人公沢木くんのコメントがまた最高である。

「あの・・・・・キャンプ場とかの古い汚い男子便所の小便専用ゾーンあるじゃないですか。
とある夏の日にそこにおちている散々小便かけられたトイレットペーパーを口に含んだ気分です」

その感想を聞いた教授の一言「君は詩人だな」。こういうのが好きなんだな。
ちなみにホンオフェはどういうものかとくぐってみると、実作して食した奇矯な方がいらっしゃる。こんな感じらしい。
世界で二番目に臭い料理、ホンオフェを作りたい :: デイリーポータルZ
さらにシュールストレミングの試食会とかも別の方がレポートしている。
http://kisyoku.hp.infoseek.co.jp/su.htm
いや〜、世の中は楽しいね。