キャヴァン・クラブ再訪

 昨日、六本木のキャヴァン・クラブに久方ぶりに行ってみた。妻と最後に行ったのは確か娘が生まれる前の年くらいだったから9年ぶりくらいなるのか。誕生日と結婚記念日ということで埼玉の地からはるばる六本木までくりだす。今回はまた小学2年生のも連れて3人ででかけた。娘8歳にしてライブ・ハウスデビュー。この日はポールの誕生日のためイベントで、7時と9時の入替制。チャージも2600円と若干割高だったが、他のところに比べればそれでもチープ。7時からの回に間に合わなかったので9時〜12時までの回にする。子連れでこういうことやっていること自体、不良である。親として如何なものか・
 キャヴァン・クラブはビートルズコピーバンドの生演奏が楽しめるライブ・ハウス。本場リバプールのキャヴァン・クラブを模した店作りになっている。20台の後半頃から通い始めたからここもすでに20年くらいはやっているんじゃないか。最初は、今の場所ではなく六本木交差点近くの雑居ビルにあったような記憶がある。一番通ったのは30代の半ば頃か。この頃、勤めが渋谷だの青山だのだったから通いやすかった。週に一度は顔だしてたかもしれないな。ここで2時の閉店までねばって、会社に戻って仮眠をとったなんてこともあったし、よくタクシーで家まで帰ったな。あの頃は横浜に住んでいたからけっこうな散財をしていたんだろう。バブル華やかかりし頃の神話だね。
 ビートルズコピーバンドについていえば、ビートルズ絶頂期のようなユニホームを着た4人組の日本人がやっているわけだから、容貌的には似ても似つかない代物ではある。音的にはグループによってうまいへたはあるが、それなりにビートルズサウンドにはなっていた。PAがそこそこ良いせいもあり、ビートルズのキャヴァン時代よりは相対的にうまい演奏だったとは思う。でも、所詮イエロー・モンキーの物真似である。いつもそうだが、最初のセットあたりは、聴く側もちょっと小馬鹿するというか、はすにかまえている。それが2セット、3セット目あたりになると酔いにまかせて、だんだんと心地良くなってくる。目の前のイエロー・モンキー・ビートルズがまんまビートルズに見えてくる。ようは楽しき錯覚なんだけど、これがこの店の魅力だったな。
 バンドは何組かいたが、その中では常にパロッツが秀逸だった。ちょっと太めのジョン・レノンフリーク吉井某がリーダーのグループで、これはけっこうはまった。そのうちパロッツは同じ六本木にあるアビー・ロードに移って、そこの看板バンドになってしまった。その頃からキャヴァンよりアビー・ロードにいくことが多くなった。
 あとキャヴァン・クラブでは、来日アーティストがけっこう来店して飛び入りジャムをしたりということもあったな。何回かそういうのに遭遇してるんだが、今でもしっかり覚えているのはストレイ・キャッツ。曲は「アイ・フィール・ファイン」とかを何曲かやったんだと思うが、なかなか楽しい思い出だな。
 で、今回のキャヴァン・クラブ。それなりに楽しかった。ポールのイベントのためウィングス時代の曲が多かったけど、「ジェット」みたいなノリノリの曲もあって盛り上がった。娘もソファーのうえで踊ったりしてたから、まあ楽しい経験だったんだろうな。
 それにしても結婚10年目。時の経つのは早いよね。
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