『TAEKO ONUKI  LIBRARY ANTHOLOGY 1973〜2003』

大貫妙子 ライブラリー 結局ゲットしちゃいました。2枚組みベスト盤。「いつも通り」からはじまるDISC1がお気に入り。結局のところ自分の趣向が’80年代で停止しているのが再認識させられて、ちょっと悲しい。
 このアルバムにはそれぞれの曲についての本人のコメントがついていてこれがけっこう面白かった。初期の「都会」を作った頃はフュージョン系ばかり聴いていて、スタッフとかにもろ影響されていたみたいなことが書いてあって、なるほどなるほどさもありなんって感じ。ブラス・アンサンブルを坂本龍一がシンセでやっているのがお気に入りとか。確かにこれっていいんだけど、今だったら絶対シンセじゃないよな。
 通して聴くとスローなラブソングもいいね。大好きな「新しいシャツ」や「突然の贈りもの」。もう定番中の定番チューンだね。本人もこのへんはもうスタンダードだと自負しているところが可愛いね。
 「夏に恋する女たち」、この出だしのピアノがしびれるね。これも坂本龍一。この曲はTVドラマ金妻のテーマ曲だったんだよね。この曲を聴くといつもアーウィン・ショウの『夏服を着た女たち』を思い出す。タイトルからの連想だね。私は未だに短編小説の傑作とされるこの話が、いまひとつピンとこないんだけどね。あとこの曲からの連想をもう一つ。'80年代のどこかで、自由が丘をデートした記憶。その時の彼女がさっそうとノースリーブのワンピースを着こなしていて、それがとてもかっこよかったこと。