小森和子死去

 95歳。最近出てこないな〜とも思っていたし、まだ生きていたのかという印象もある人。一時、なんかボケボケの状態になっているという噂もでていたけど。それにしても95歳、大往生なんだろう。死亡記事では、故淀川長治の勧めで映画評を書き始めたとか。ある意味淀長さんのお弟子さんの一人なんだ。これはおすぎとかと同じパターンか。淀長さんの偉大さを改めて知るみたいな感じかな。
 でも「小森のおばちゃま」もそのエキセントリックな風貌や言葉遣いは別にして、'70年代のTV放映された映画の解説とかはけっこう観ていて、それなりに映画の面白さを伝えてもらったようにも思う。
 淀川長治は別格かもしれないが、TVで活躍した映画評論家っていうとみんなTVでの映画解説ではけっこうベタホメだけど、雑誌とかの執筆ではかなり辛口批評をしていたような気もする。「小森のおばちゃま」もTVでの「モアベターよ」とは違う側面が文章ではあったような気もする。
 ここんとこ、自分が十代の頃に現役バリバリだった人とかそこそこ年配の域にあった人たちがバタバタと逝っちまっているのを妙に意識するな。それだけ自分も齢を重ねているということなんだろうけども。「小森のおばちゃま」のようなある意味、自分にとってどうでもいいような人についても、死んだとなるとそれなりの感慨をもってしまうのは、ある意味自分自身の老いつつある現況の再認識をいやでもさせられてしまうということなんだね。