追憶のパソコン遍歴

 ふと最初に買ったWindowsマシンって何だったかと思った。記憶をたどると多分、ダイエーが発売したパッカードベルのマシンだったのを思いだした。多分、1995年だったと思うのだが、OSは出たばかりのWindows95。当時20万くらいしただろうか。ちょうど結婚した年で、たしか横浜駅西口にあったダイエーで買ったように記憶している。

ダイエー、ウィンドウズ搭載「パッカードベルPC]発売 - 日本食糧新聞電子版

 その頃はWindowsやDOSVマシンの他、まだまだPC98も現役でそのへんが凌ぎを削っていたように思うが大勢はWindowsの勝ちみたいな感じだっただろうか。会社でも専用システムのマシン以外だとまだまだ98がけっこう多かった。その中でもじょじょにWindows3.1とかが幅をきかせるようになってきていた。

 そのダイエー製パソコンの前はというと、多分家ではエプソンの98互換機を使っていたような気がする。98互換として華々しくデビューしてあとけっこう評価が確定した頃だったのでPC-386だったと思う。これに40メガの外付けハードディスク、テレビも映るNEC製のモニター、さらにA4用のドットプリンターのセットだったか。多分50万以上したんじゃないかと思う。会社ではNECのPC98を使っていたし、自分への投資みたいな感じだっただろうか。よく自重気味に安い軽自動車くらいは買えるとか言っていたような気がする。おそらく1988年くらいのことだったと思う。

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 そのマシンと並行してNECのノートパソコンなんかも買ったような記憶がある。たしか20メガHDD内蔵のやつだったか。けっこう重かったがあれを出張にも持っていって帰りの新幹線の中で受注した注文分を入力集計なんてことをやった記憶もある。

 もともとOA機器はというと85年かそこらにワープロ専用機として文豪ミニを買ったのが最初だったと思う。画面に蓋のように嵌め込まれたキーボードで3.1インチの FDDがついていたように思う。もともと高校の時に英文タイプをやっていたので、キーボードには慣れていたので、すぐに文書作成とかができるようになった。とはいえ家ではさほどやることもないので、持ち帰り仕事ではないけどビジネス文書の雛形とかをよく作っていたのだと思う。会社でも課長さんとかが自分で買ったワープロ専用機の書院とかルポとかを会社に持ち込んで文書作ったりとかそんな時代だった。

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 その頃勤めていた会社で初めてパソコンを購入して、新規事業の仕入や販売事務を担当することになった。確か入社したのは1984年のことで当初は紙の台帳で販売も仕入も元帳方式でつけていた。翌年にパソコンを導入して1からその紙の台帳をシコシコ入力して販売管理、仕入管理とかを始めた。そのパソコンが今では伝説みたいに語られるソード社のマシン。簡易言語PIPSという表計算ソフトがついているマシンだったか。

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 このマシンでそのPIPSに悪戦苦闘しながら紙の台帳をシコシコ入力して自動計算させたり出力帳票作ったりした。基本は表計算ソフトなんだが、プログラミング言語を使って自動実行というか簡単なプログラミンを作ることも可能だった。そのプログラミング言語は基本はベイシックを踏襲しているようなものだった。

 しかしマニュアルと格闘しながらいろいろ分岐させて、一応日次集計、月次集計、書誌リストなんかも作れるようなシステム作った。毎晩、夜9時、10時まで残業やら土日も出社してだの、もう社畜路線まっしぐらだったが、新しいことやれる、しかも全部自分のペースで自分で考え自分で自分で組み立て入力するみたいなことだったからけっこう楽しかったような気がする。あの時に自分の仕事のバックボーンみたいなものができたのかもしれないし、けっこうどこへ行ってもコンピュータ業務にあたりをつけられたから重宝されたようにも思う。

 そのときの仕事では雑誌の定期購読、それも学会誌の管理なんかもしていたのだが、これはさすがに表計算ソフトでは荷が重かった。ちょうどその頃にビジネスパソコンの主流が16ビットのNECパソコンPC98になりつつあって、さっそく導入した。そこでじょじょにPIPSでやっていた業務をLOTUS-123に移植した。

 定期購読管理はデーターベースソフトが必要ということで、当時はリレーショナル型だとdBASE、カード型だとCARD3なんかがあったけど、日本語で表計算ソフトっぽい作りで自動実行処理もできるということで桐を導入した。1986年とか1987年頃、多分ver2だったと思う。結局、その後3社くらい会社代わったけど桐はどの会社でも購入して使った。去年最後に勤めた会社を辞めたけど、まだバリバリ現役で桐を使っていたし、今でもけっこう元気に稼働していたのでなんだかんだで桐との付き合いは30年以上になる。

 本当はどこかでAccessに移行するべきだったのだが、桐みたいに簡単なソフトに慣れてしまうとなかなか難しい。2000年代がチャンスだったのだけど、その頃自分は40代半ばで仕事、子育て、そのうちカミさんが病気になって介護とかも加わってなかなか新しいソフトの導入だの移行だのは難しくなった。もともとdBASEの素養も少しはあったし、クエリだのテーブルだのも専用システムで少しいじっていたから、さほどハードルが高かった訳ではないのだけど。

 話は戻るがWindowsマシンはそのダイエーマシン以後はそれこそ数年おきに買い替えてきたように思う。当初はダイエーマシンもそうだが基本は新品を購入していた。ソニーVAIOPCデポの廉価版とか。でも新品を買っても当たり外れもあるし、特にソニーVAIOは酷くて買ってきてすぐ故障。騙し騙し使っていたが、遅いしカレンダーがすぐに狂うとかで持ち込み修理するとマザーボード初期不良とかだったかで、これはもう本当にハズレマシーン。次のマシンも2~3年で目に見えて遅くなった。そこでもう新品はやめようということで、ヤフオクで中古マシンを買って3年程度使い切ればいいということで来ている。

 基本的にはその時々で会社で使っている端末機と同等のものでIBMやHPマシンのリースアップ品。こういうのって会社で使っていてもそうだけど、堅牢でなかなか壊れない。まあそういうのでずっとやってきている。そのうちにこの手のマシンのことも書き留めておこうかと思っているし、昔のことももっと細かく思い出してみようかとも思っている。いずれ全部忘れてしまいそうな気もするし。