オンライン会議とか

 勤め先は物流だし、現場だし、多分自分には縁遠いだろうと思っていたのに、いつのまにかリモートというか、ビデオ会議というか、まあオンライン会議を今月になってすでに三本もこなしている。

 新卒一年生の子どもは4月から5月にかけて、研修をリモートでこなしているzoomだかなんだかで毎日部屋で講習を受けていたようだ。「私はいないものと思って」とよく言っていたが、昼の休憩時間以外は朝9時から夜6時まで部屋にこもっていた。

 父はというと、まあ現場仕事なので多分関係ないと思っていた。実際、現業部門はリモートや在宅で仕事をする訳にもいかないし。とはいえ一応感染リスクを避けるため、間引き出勤みたいな形で、社員は週5日勤務のところを3月後半からは週4日勤務に、緊急事態宣言が発出されたあとは週3日勤務にさせたのだけど、あまり業量が減らないものだから、出社している人間には業務が集中して、けっこうしんどい日々が続いた。

 在宅勤務は難しいので非出社日は基本有給にしたのだけど、そうなると出社した日は休んだ分を取り返すためにかなりの仕事をこなさなくてはならない。感染リスクを減らすために休ませているのに、出社すると残業とかまるで本末転倒。

 なぜ有給にしたかというと、休業にすると6割補償になるから。あれ法令のとおりに計算するとかなり安くなる、普通に月給の日割りの6割にはならない。なので有給にするかどうかは従業員に選ばせる形にした。けっこう優しい会社だとは思う。

 ええと、なんの話だっけ、そうオンライン会議である。こっちはそういう現場仕事とはいえ取引先は一気にテレワークを進めてしまったところが多い。そうなると以前は打ち合わせというと、先方に出向いてということが普通だったのだが、オンラインにしましょうとなる。とはいえ最初は、うちはそういう環境がなくてみたいなことを言っていたのだけど、じょじょにそういう訳にもいかなくなる。

 そこでとりあえず最低限の環境整備ということを始めた。でも使っているパソコンはだいたいがデスクトップでwebカメラなんてついてない。稼働しているノートパソコンにもカメラついているのといないのがある。なのでそういう環境があるかハード調べから始める。それからアマゾンとかでUSBのwebカメラをいくつかポチる。でもって、デスクトップパソコンでいくつか試してみる。最初はzoomとかでやってみる。そうするとマシン性能のせいか、途中で画面が固まるとか音が出ないとかいろいろ不具合がでる。

 次に取引先が使っているteamsを使ってみる。グループウェアなんて正直、現場には不向きだとは思うんだが。会社での情報共有なんてスケジュールくらいのことなんで、職制だけはgoogleアカウント設定してgoogleカレンダーを使っている。会議や業務、作業の予定だけでなく、パートさんのシフトなんかも確認できるようにしている。これはこれでけっこう重宝している。

 そこでgoogleアカウントをそのままマイクロソフトのアカウントにして職制だけを対象にしたチームとチャンネルとかも作ったりしてみる。とはいえ小さな会社だからまだオンライン会議なんてまったくやっていない。近接したオフィスや現場のデスクとかでオンラインとかやっても意味はないし。

 まあそうやって最低限の環境整備して、1回目のオンライン会議を取引先とteamsでやってみたのだが、自分が使っているマシンの性能に難ありで、途中から音声だけで画面は固まってしまった。途中で退席された人の画像がそのまま残った状態のままだったりとか諸々不具合あって、それでもなんとか1時間ちょっとの会議が終了。

 次には別の取引先のオンライン会議で、これは先方の専用グループウェアに招待してもらって参加したのだが、これが有線LANではまったくダメ。繋がってもブツブツ切れてとても会議にならない。こっちからは3人参加だったのだが、自分ともう一人は早々にリタイア。もう一名は事前に有線LANは実用的でないということで、自宅に戻ってWi-Fi環境で参加。これはうまくいったみたい。

 自分はというと、前日念のために急遽契約して届いたばかりのポケットWi-Fiルーターを慌てて設定し、15分遅れで参加となった。ジジイだけどこういう時の応用力とかは割とあるほうだと思ったりもする。

 そこでその教訓からオンライン会議用にはWi-Fi接続が必要だと思い、ポケットルーターを最大限に使うことにする。そしてWi-Fi接続ができるノートパソコンを数台設定する。これが自分の理解が足りないせいかもしれないが、Wi-Fi接続と社内接続の切り替えや設定をマニュアルでやらないといけないという七面倒臭い手順を踏む。

 通常、Wi-FiだとIPアドレスは自動的にふられるけど、有線LANではマシンごとに固定IPを使っているから、有線とWi-Fiを切り替えるときには一方を無効にするとかけっこう煩雑な訳。おまけにそれぞれのパソコンは社内ネットワークと基幹システム用の専用回線も使っているから、有線LANも2つ使っている。

 なので、急遽、なんか急遽ばっかりだけどオンライン会議やテレワークに対応するために、ノートPCを何台か購入することにした。基本、これまではこういう時には丈夫で長持ちのパナのレッツノートにするのだけど、今回はなんとなくレノボthinkpadにしてみた。レッツノートは自宅では3台ぐらい使っていて、とりあえず頑健だしそこそこの拡張性もあるしとは思っている。でも会社にあるノートパソコンはレノボthinkpadが割と多くて5〜6台あるのかな。E530とかそのへんの古いやつ。たしか最初に総務経理やることになったときに、新規で1台購入して会計ソフトをインストールしたんだったか。

 それからずっと使い続けているのだが、これもまた質実剛健でタフ。まず壊れないし、テンキーがついているのも実用的。なのでそれ以降もE530やE530C、E540とかが割と現場でも使っている。なので今回は同じthinkpadのX1 carbonの中古を4〜5台購入することにした。だいたい2015年くらいの第三世代とかいうやつか。CPUはcore i5の三世代くらいで、中古だとだいたいSSDに換装されているのでそこそこ早い。いつも古いパソコン使っているせいか、爆速とはいわないけど、けっこうレスポンスがいい。

 そのノートにofficeの設定したり、teamsの設定をしたり。これを全部一人でやらなくてはならんのが辛いところ。で、Wi-Fiでの接続と有線LANでの社内接続とかもうまく振り分けできるようにしたりとかして、ちょっとずつ職制にもたせている。

 なので今日、3回目のビデオ会議は割とうまくいった。接続も安定しているし、ファイルの共有とかも特に問題がなかった。とはいえ、会議の中身はというと6名参加だったんだが、取引先の2人と自分がほぼ7〜8割くらい話しているだけで、後の参加者はほとんどオブザーバーみたいなもの。こういうところはオンラインだろうが、リアルだろうが割と一緒の構図からもしれないな。

 まあ今後は、こうしたオンライン会議がどんどん増えていくようにも思う。とりあえずその社内インフラだけは急ごしらえだけど整備しつつあるとは思う。ただしね、これを還暦過ぎ、64歳で多分そう遠くない時期にリタイアしようと思っている自分のような老いぼれがやっていることが、なんとも微妙というか。