ヒトラー最期の12日間を観る

ヒトラー 最期の12日間 [DVD]

ヒトラー 最期の12日間 [DVD]

  • 発売日: 2015/07/02
  • メディア: DVD
 「総統はお怒り」シリーズのパロディで有名なやつをようやく観た。重厚な映画でヒトラー、側近のゲッペルスとその妻が6人の子どもを殺害してから、自死するあたりはややエモーショナルな描かれ方もするが、基本的には淡々と事実を元に描いている。
 元々はヒトラーの個人的な秘書であったトラウデル・ユンゲの手記『私はヒトラーの秘書だった』を原作に脚色している。
私はヒトラーの秘書だった

私はヒトラーの秘書だった

 ユンゲは若く美しく、ヒトラーの秘書となったのは単なる若さ故の好奇心によるという。周囲からは反対されたという。映画はベルリン陥落、ゲルマン帝国が崩壊する最期の12日間を活写する。そして最後にヒトラーエヴァ・ブラウン自死、後を追うようにしてゲッペルス夫妻が自害し、総統地下壕は閉鎖され、ベルリンはソ連軍の進軍による陥落する。
 映画のラストはユンゲ自身のインタビューで終わる。
「私は気づきました。若かったというのは言い訳にならない。 目を見開いていれば気づけたのだと」
  歴史の忘却と修正主義がはびこる日本では、こういう映画は出来ないのではないか。それが率直な感想でもある。