朝一番で役員会。11時少し前に終了して、午後にも会議が入っているので、昼をはさんで少し時間が空いたので国立近代美術館(MOMAT)へ行く。<奈良美智がえらぶMOMATコレクション>などという企画展をやっているので、機会があれば行きたいと思っていたところだった。まあ徒歩で10分足らずと近いからこそこんなことができるのだが。
http://www.momat.go.jp/am/exhibition/nara_selection2016/
で、いつもの常設展に行くと、有名な「Harmless Kitty」鎮座ましましていらっしゃる。改めて観るとけっこう凄い作品なのだと思う。単なる意地の悪い子どもを描いたイラストの類ではない。
奈良美智といえば個人的には藤田嗣治が描いた子どもをフォローしてるのかなと勝手に思っているのだが、<奈良美智がえらぶMOMATコレクション>のなかにもさり気なく藤田が一枚展示してあったりもした。
時間も限られていたので駆け足で回った感もある。今回の訪問でなんとなくいいなと思ったのは日本画のこの作品。
<太田聴雨「星を見る女性」>
天体観測をする和装のお嬢さんたち。文化遺産オンラインでは以下のような解説がある。
太田聴雨 (1896-1958) オオタ、チョオウ 昭和11年/1936 彩色・紙本・額・1面 273.0×206.0 左上に印章 改組帝展 東京府美術館 1936 43 太田聴雨(おおたちょうう)(1896−1958) OTA,Chou 星をみる女性 Women Observing Stars 1936(昭和11)年 絹本彩色・額装 273.0×206.0? 改組帝展 ここで女性たちがのぞいているのは、上野にある国立科学博物館の20?屈折望遠鏡である。当時から科学博物館では日を決めてこの大望遠鏡を一般公開しており、聴雨はその情景に想を得たのだろう。作家野尻抱影(のじりほうえい)などの活動で天体観測への興味が日本でも一般化するのは、大正末年ごろからのこと。科学に興味を示すモダンな感性を持つこれらの女性たちは、しかし一方で、どこか密やかに天上に集う天女の群れのようなおもむきをも宿している。彼女たちの字宙へのまなざしに、「悠久なるもの」への思慕を託したという作者の言もうなずかれるだろう。 星をみる女性 文化遺産オンライン