休日出勤〜NASの設定

仕事始めは明日なんだが、昨日はお約束の出社。まあ今回の年末年始休暇はけっこう長めなので、普通に月曜からすぐに業務が円滑に流れるように注文処理とかの仕込みも必要かとは思っていた。それとは別にどうしてもやらなくてはならないお仕事が一つありまして。それはNASの設定。
昨年、ではなく一昨年の暮れだったか、小規模オフィス向けのネットワーク対応ハードディスク、所謂NASを一台導入して簡易サーバーとして利用を開始した。[
2011-12-04
これがけっこううまくはまって、今のところ問題なくスムーズにいっている。しかしそうなると、やはりバックアップはどうなのということになる。RAID1でバックアップはとれているとはいえ、万が一ハードディスクに支障が出て修理となればそこで業務終了しちゃう。簡易サーバーとはいえ、うまく機能しているとなると、それはそれで次の手うたんとあかんだろうということになる。
まして、在庫管理等でふだんあまり動かないストック商品の多くをコンピュータで管理していたりもする。もしデータになにかあったら、相当数の商品を一度に現物にあたって確認みたいな余慶な仕事もでてくる。
ということで暮れにもう一台同じ機種を購入。どこかでバックアップ設定をしなければということになっていた。そしてこういう設定作業は、当然のごとく通常業務が行われていない休日ということになる。ほんでもっていそいそと職場に行ったわけさ。
作業内容はというとNASを2台つないでバックアップ設定を行うこと。マニュアルその他を見ると「レプリケーション」っていうんだそうな。なんでもかんでも横文字なんだよな、この種の世界は。で、「レプリケーション」ってなによということになる。調べるとこういうことなんだそうな。

データベース管理システムが持つ機能の一つで、あるデータベースとまったく同じ内容の複製(レプリカ)を別のコンピュータ上に作成し、常に内容を同期させる機能。負荷分散や耐障害性の向上などを目的に行われる。マスターデータベースとレプリカは通信ネットワークなどを通じて互いにデータを交換しあい、常に内容が一致するようにできているため、一ヶ所でデータを更新すると、マスターとすべてのレプリカに自動的に更新内容が伝播する。

ふ〜ん、レプリカからきているのか。複製を作り同期させるか、なるほどなるほど。と、まあ普通になんとなく理解できているのだが、正直いうと最初はさ、この「同期」なる言葉、概念が全然理解できなかったりもしたもんだ。最近はスマホとPCのデータをクラウドを介して反映させるとかでわりと普通に使われる言葉になってきているけど、最初はほんと「同期」って何よみたいな感じだった。
英語ではsynchronization(シンクロナイゼーション)っていうのだが、これを英語とコンピュータにたけた国語力のないどこぞの輩が命名したんだろうな。フィロソフィを哲学と名づけた西周の爪の垢でも煎じて飲めよといいたくなるな。
さらにいえばコンピュータ用語でよく聞く「冗長性」とか「冗長化」もいまだによくわからない。コンピュータ・システムのうえでは、ひらたくいえば常時バックアップが作動するシステムみたいな意味合いになる。だからNASRAIDとかも、レプリケーションもその範疇に入るのだろう。
だが元々情報理論の中で使用される冗長性とは、データ転送の際に実際の情報と同時に無駄な情報、ノイズも一緒に転送される。この無駄、ノイズ部分を冗長量とかいうんだっけ。それでこの冗長部分を取り除くことでデータを圧縮したりとか、逆に冗長部分をデータ転送時の誤り検出のために使うとか、まあそんなことじゃなかったっけ。SEとかに何度も質問していろいろ教えてもらったんだが、今ひとつ理解できていないな。
話がなんかえらく脱線しているな。どうせ脱線ついでだが、シンクロナイゼーションからの連想だが、ずっとシンクロニシティという言葉の意味がわからないでいた。ポリスや竹内まりやの歌のタイトルにもあったようにも思うのだが、ずっと意味しらないまま普通に使ってました。ただなんとなく例のシンクロナイゼーションからの類推で、同期だからたぶん共鳴とかその手の意味なんじゃないかとあたりをつけていた。
で、最近になっていちおうググってみたりすると、なんのことはない「偶然の一致」ということだったんですな。しかもユングの唱えた概念なんだとか。精神分析理論とかは若い頃には少しは聞きかじったけど、フロイト止まりなんだよな。後はフロムだとか、フランクフルト学派とかにいっちゃったりして、なぜかしらユングはまったく読んでない。まあ何冊かは持っていたんだけどね、やれ象徴性がどうのみたいなやつを。
話を戻そう、レプリケーションですな。マニュアルを見ていくと、このハードディスクにはそれぞれLANポートが2つありまして、メイン機のほうのLANポート1をネットワークに接続し、LANポート2とバックアップ機のLANポート2を接続する。ハードウェア的にはこれでOKなんだが、ソフトウェア的にはまずユーティリティソフトを使って、サブ機をバックアップ機として設定する。さらにメイン機のほうを同じくユーティリティを使って、サブ機をレプリケーションとして使用するように指定して同期をかける。こういう質面倒くさい作業しなくてはならないわけよ。
さらにメイン、サブそれぞれにLANポート1用にIPアドレスを設定し、同様にLANポート2にも別のIPアドレスを設定するとなっている。ちょっと待てよ、メイン、サブそれぞれネットワークに繋げるということで、親会社のシステム管理者に依頼して新しいIPアドレスをもらってはいた。でもLANポート2用にそれぞれIPアドレスが必要だなんて、そんな準備してねえぞ。今日の作業は終了、すでに経過している数時間は無駄っていうことになるのか。
再度マニュアルをよく読んでみると、LANポート2のIPアドレスはLANポート1のアドレスの末尾を変えたもので・・・みたいな記述がある。これって任意のIPでいいのか。試しに任意のIPアドレス(ようは適当に数字組み合わせてみる)を入力して設定してみる。どうよ、うまく繋がってLANポート2を通じてデータのやりとり始め出す。結果オーライ的にいえば大成功なんだが、この時点ですでに6時間経過である。これだからコンピュータ系の作業、労働はあなどれんのだよ。
しかしである、後数年で還暦迎えようかというオッサンがなぜこういう作業をしなければいけないのか、しばし内省してみたくなる今日この頃である。いっちゃなんだが、中学からこのかたずっと文科系である。算数と名のつくものは鶴亀算で挫折、因数分解すら理解できないのに、やれ冗長性だのネットワークだのというのはあまりにも惨いとも思う。おまけにブキッチョだし、手仕事日本の対極にあるのに。しかしこれで月曜からパソコン作業が全部出来なくなっていたりしたらお笑いである。そのときは「探さないでね」の置手紙残して失踪することにする。