柳ジョージが鬼籍に

“和製クラプトン”柳ジョージさん死去…63歳― スポニチ Sponichi Annex 芸能
新聞記事で訃報に接する。63歳、逝くには早すぎるだろうにとも思う。70〜80年代、けっこうよく聴いた。カセットテープでウォークマンで、通勤電車の行き帰りとかにだっただろうか。「雨に泣いている」「FENCEの向こうのアメリカ」「酔って候」「本牧綺談」などなど。
横浜をバックグランドにしたホンマモノのR&B、ブルースをしぶく聴かせてくれた。そういう感じだったな。記事にあるような和製クラプトンなんていうのは、どうにも後付けな印象もあるにはあるが、クリーム時代からけっこうリスペクトしていたのかもしれない。
柳ジョージで一番好きな曲、彼の死を悼むのにふさわしい一曲はなんだろう。たぶん私にとってはこの曲だろう。

「祭りばやしが聞こえる」のテーマ / 柳ジョージ&レイニーウッド
シングルバージョンは間奏がサックスだったと記憶しているが、私はこっちのオルガン、ギターバージョンのほうが好きだ。R&Bの黒っぽさと洗練されたメローな雰囲気がうまく合わさっている。
この曲は70年代後半に放映されたショーケン主演のドラマの主題歌だったと記憶している。負傷した自転車レーサーを主人公にしたドラマで、エンディングだったかオープニングだったか、ロードレーサーが走ってくるのを正面からスローで映している。その前をゆっくりと手押し車あるいは乳母車を押し、日傘をさした年配の婦人が横切っていく。そこにこの曲がかぶさっていく。なんとも印象的な映像だったな。Youtubeで探すと、その本当に触りの部分だけは観ることができた(歌はショーケン)。こういうものだ。懐かしい。そしてこの曲を聴きながら、しんみりと柳ジョージを哀悼したい。

祭ばやしが聞こえる 歌 ショーケン