千代丸健二死去

朝日朝刊の社会面の片隅に小さく出ていた。

千代丸健二(ちよまるけんじ=人権110番代表)
3月28日、肝臓がんで死去、78歳。
警察の職権乱用による人権侵害の救済や逮捕されたオウム真理教信者の相談に携わった。

千代丸健二 - Wikipedia
ネットにも死亡記事も出ていない。ウィキペディアの存命のままである。完全に過去の人なのだろう。それ以前に最近まで生きていて、例の人権110番をやっていたということ自体がすごいというか。
この人との関わりはというと、やっぱり77年頃の革自連の時のことか。この時期の革自連にボランティア的な形で少しだけ関わっていて。当時、文化人を中心に何名か参院選に立候補したんだけど、有名人って結局ドタンバで日和る。とにかく候補予定者として名前の出た著名人が軒並み出なくなって、それでも政党要件があるから候補者が出さなくてはならなくなった。そのときに出てきた候補者の一人に千代丸さんの名前もあって、ボランティアの間では「千代丸って誰」みたいな感じだったかな。
元気のいい髭のオッサンで、人権問題にずっと取り組んでいるという触れ込みだった。その後人権110番を始めて、例の警察官のコスプレしてみたいなことを始めたんだったか。ウィキにある「無法ポリスとわたりあえる本1・2・3」がベストセラーになったかどうかはよくわからないが、80年代初期の頃はそこそこに著名人の一人だったと認識している。
しかし最近まで人権110番をやっていたのかと今さらながら驚きである。サイトもまだあるようだが、長いこと更新もしていない様子。
オイコラ警察対抗マニュアル: 千代丸健二プロフィール
いずれにしろやや如何わしいイメージである。千代丸さん本人はとにかく反権力を貫き通した御仁だったのだろうと思う。とっくの遠に過去の人だったのだろうし、私も死亡記事を目にすることがなければ、思い出しもしなかっただろう。でも戦後の日本にはこういう人もいたということを、なんとなくだけれど憶えていてもよいのではとも思う。