ケーブル狂騒曲

 今秋発売予定のiPhone15からケーブルがType-Cになるという。EUが2024年秋からすべてのスマホの充電端子をType-Cに統一することを決めたからだという。Appleもこの流れに抗することは出来ないということだ。

 自分が今使っているスマホiPhone 8だ。もう5年以上使っているのでそろそろ買い替え時期かと思っているのだが、取り合えず使えるし、ということでなかなか機種変に踏ん切りがつかない。

 何度か家電店やショップに足を運んだが、14にすべきかSEにすべきかなどと悩む。まあ一番躊躇するのは、とりあえず8で事足りているということ。仕事辞めてからはあまり出歩かないし、外で動画観たりゲームやったりなっていうこともないし。まあジイさんだからね。

 秋に15が発売されてType-Cになるのを待つのもいいかと思う。これでケーブル関係はみんなType-Cに統一されて便利になる・・・・・・。とはならない。

 家にあるガジェットやタブレット、電子機器のケーブルがまちまちなのである。iPhoneがType-Cになるのを機にすべての電子機器をType-Cの新機種に代えるか、なんてことにはならないはずだ。まあメーカーは間違いなくそういう方向での買い替え需要を狙っているのだろう。

 しかしこれまでのスマホタブレット類のケーブルの変遷には、もろもろ思うことがある。技術進歩の過程ということで受容するしかないにしてもだ。

 

 試しに今、まだ現役で使っているスマホタブレット、ガジェット類のケーブルが何種類くらいあるか書き出してみた(暇だね)。

 

iPhone8 Lightning
iPad mini4 Lightning
Ipod touch128g Lightning
Ipod touch64g 30pin Dock
Ipod touch32g  30pin Dock
Ipod classic 256g 30pin Dock
Ipod classic 256g 30pin Dock
Ipod classic 160g 30pin Dock
Bluetoothリミッター Micro-USB
Bluetoothリミッター Type-C
ワイヤレスイヤホン(オーディオテクニカ Type-C
ワイヤレスイヤホン(中華製) Type-C
ワイヤレスイヤホン(中華製) Type-C
ワイヤレスイヤホン(骨伝導 Type-C
Fire HD 10 タブレット Type-C
充電器アンカー大容量 Type-C
充電器(10000mAh) Micro-USB
充電器(10000mAh) Micro-USB
kindle(第8世代) Micro-USB
Kindle Paperwhite (第7世代) Micro-USB
Kindle Paperwhite (第10世代) Micro-USB

 

 最新のType-Cと旧世代のMicro-USBが凌ぎを削っている状況だ。それ以上に困ったことに、30pin Dockが健在であることかもしれない。オーディオに接続して聴いているのだが、とにかく延命、延命を続けている。当然、新しいものなどないので、中古の程度の良いものを買っては中身のHDDをフラッシュディスクなどに換装している。なので当分30pin Dockの使用はなくならないような気がする。

 Micro-USBも思った以上に活躍している。充電器やkindleも新しいものはType-Cになっているけれど、とりあえず今持っているものは普通に使えるのでなかなか淘汰されない。どうでもいいが、Micro-USBやUSBを挿すときに一発でいった試しがないのはなぜだ。挿そうとするといつも逆なのである。当然イラつく。

 多分、LightningやType-Cへの技術革新は、多くのユーザーのイラつきによるのではないかと適当に想像している。

 

 ケーブルが4種類もあり、スパゲッティのように絡み合ったカオスの状態がずっと続いている。なのでいつかはこの絡み合ったカオスがType-Cに統一されるというのは、バラ色の未来かもしれない。もっとも自分は年寄りなので、あまりバラ色の未来の恩恵を受けることはまずないだろうとは思う。

 

 とりあえず将来のバラ色よりも今現在のカオスをなんとかしなくてはと思ったりもする。そこでケーブルにラベルでも貼ろうかと思った。以前、勤めていたときにケーブル類にすべてラベルを貼った。端末が50台以上あり専用システム用とネット用の二本のLANケーブルを挿して運用していた。そうなると繋がらないとか支障がでたときとか、ルーターなどの機器の交換のときに恐ろしいほどの無駄な労力が必要とされるからだ。

 ああいうのはなぜか現場の人間は誰も言い出さない。なぜかといえば、言えば「やる」、「やらされる」、「仕事が増える」から。なので結局、作業を立案して、段取りして、自分が率先してやるみたいなことが当たり前になっていた。

 最初は全部作業部分を率先してやった(誰もやらんから)。それからは作業スケジュールや手順書作って人にやらせた。ルーター交換一つとっても、一つのオフィスに専用システム用、ネット用でそれぞれ2~3台、そこに繋がる端末が5~10台なんていうと、けっこう面倒くさい作業だった。

 あげくに「繋がりません」、「システム使えません」などなど。専用システムではルーターの接続場所まで指定されていたとかそんなこともあったか。まあ、大昔の話だ。

 

 仕事では面倒な作業もしてきたけど、家ではケーブル類のカオスはずっと放置してきた。そうすると、けっこうあるはずのケーブルがまま足りなくなるみたいなことで、買い足すなんてことある。だいたいネットで買うのだが、届いていざ使うとやっぱりあったわみたいなことも。

 

 ということで、今回はケーブル用のラベルなどというものを買ってみることにした。

 ようは裏側が粘着シールになっているアート紙で、両側に手書きでType-CとかMicro-USBとか書いてケーブルに貼り付けるというものだ。

 Amazonでポチると翌日届く。こんな感じだ。

 これにシコシコと「Type-C」とか「Micro-USB」とか「Lightning」などと書いて貼る、えぐるように貼る。

 

 でもって、出来上がりがこのように。

 

 コンセント回りはこのように。



 例によって大カオスが小カオスになっただけのようだ。まあいい、こういうのは心の問題だから。

 

 しかし、我が家のケーブルがすべてのType-Cに統一されるのは、いったいいつになるのか。多分、自分は生きていないような気もする。ただしその前に新たな仕様で転送スピードが飛躍的に早いType-FとかType-Xとかが出現するかもしれないし、充電含めて全部コードレスになったりするかもしれない。

 まあいいか。