さらにブラタモリをトレース。
国産みの伝説、記紀の言い伝えによればイザナギ、イザナミの国産みの中で最初に出来たのが淡路島。一通り国生み、神産みが終わりイザナギはアマテラスに国の統治を委譲したあとに余生を過ごした場所が淡路島のこの地、それを祀ったのがこの伊弉諾神宮なんだとか。
国産みとか、古事記についてというと、子どもの頃に読んだ福永武彦の『古事記物語』くらいしか知識がない。たしか女神のイザナミは日の神を産んだ後に落命する。妻に死なれ悲嘆にくれるイザナギは黄泉の国にイザナミに会いに行く。真っ暗な中で再開した二人だが、イザナミがけっして姿を見ないでと懇願したのにイザナギは姿を見てしまう。イザナミはウジがたかった醜い姿だったため、イザナギは恐ろしくなって逃げだす。後を追うイザナミ・・・・・・。そんな物語を子ども心に怖えもんだと思いながら読んだ記憶がある。多分、小学生くらいのことか。
しかし神社の総本山というと、アマテラスを祀っている伊勢神宮内宮ということになるんだけど、言い伝えの通りとなるとその父親であるイザナギを余生を過ごし、そこを祀ったというこの伊弉諾神宮はさらに由緒正しいということになるか。まあ言い伝え、伝説の類だからどうでもけど、一応今の天皇家の祖先にあたるという話になっているということだ。
ブラタモリでもやっていたけど、この神社には面白いモニュメント陽の道しるべというものがある。
この神社を中心にして太陽の運行を図にして直線を引いていくと各地の有名な神社が線状に結ばれるというのだ。このへんのことをブラタモリで説明していた元宮司だかなんだかのオジサンがちょうど観光客相手に説明をしていたので、一緒に拝聴した。
けっこう面白い説明で、さらに日本各地にあるユダヤの六芒星の伝説とかウソかマコトか判らないような話を面白おかしく話してらした。
一応、陽の道しるべについては以下のサイトに解説がある。
伊勢、出雲、諏訪、高千穂、熊野…神々つなぐ「陽のみちしるべ」のナゾ 淡路島の伊弉諾神宮(1/3ページ) - 産経ニュース
いずれにしろ太陽の運行への知識から、このモニュメントで伝えられるようなことはアジアから渡来した海人たちの勢力によってこの地が治められてとか、ひょっとすると大和王朝にもそういう渡来人の流れがあったのかもしれない。まあ記紀神話や天皇の系譜含めて全部言い伝えの類だと思っているので、とりあえず面白ければいいかなくらいに思っている。
この伊弉諾神宮も神社本庁の傘下ようだけど、鳥居の近くに自民党の政治家山谷えり子のノボリがあったり、本殿脇に憲法改正のノボリがあったりで、ちょっとゲンナリする部分もあった。まあ山谷えり子は神社本庁の関係団体である神道政治連盟の推薦候補だろうし、改憲派のある意味タカ派なんだろうけど、政治と宗教の絡みでいえば、少なくとも荘厳な神社という宗教空間に生臭い改憲を主張するノボリは不要だとは思ったりもした。