新たな徴兵制への夢想

 話は思いっきり飛躍してしまうが、私はここのところずっと考えていることなのだが、ある種の徴兵制のようなものが実は必要なのではないかということだ。高校を卒業した若者は大学へ行く、あるいは職業につくまでの間のある種のモラトリアム期間として、あるいは社会に出るための訓練期間として、二年間を公的な任務につかせる。例えばそれは自衛隊に入って国防訓練を行うということでも良いし、選択制度として福祉などの分野での様々なボランティア活動を行うことでも良い。そういった形で若い人的資源を利用できれば、社会のあり方も変わるのではないかと思っている。
 若者にはそうした二年間を送ることで、個人的な視点だけではなく社会的な視野を身につけさせることができる。さらに服従、規律、道徳といった教育的側面や職業訓練にも繋がるなどなど。私がすでにそういった対象から離れた大人であり、オヤジであるから、きわめて無責任にそんなことを言っているという側面もあるだろう。該当する若者たちにとっては実はたまったものではないという部分ももちろんあるだろう。でも国家、あるいは社会への奉仕という形で若い人的資源を利用でき、なおかつ彼らの社会的教育にも効果があるという側面もあるのだ。一考に価するのではないかとも思うのだが。
 遅きに失したことではあるが、自衛隊が雪害支援に乗り出すことが決まったという報道もあった。それが自衛隊でなくてもいいではないか。