ライブドア事件〜恐慌への予感

 ライブドアに対して証券取引法違反容疑による東京地検強制捜査が入ってことにより、株式が暴落を続けている。もうなんかお祭り騒ぎみたいな状況だ。
http://www.asahi.com/special/060116/index.html
 ライブドアの自社株の時価総額は数日で3000億円近く目減りしたとか。もともと自社株の時価総額をつりあげ、それを担保にして企業買収を重ねるという虚業めいたことしてきてのし上がってきた会社だけに、なんていうのだろうさもありなんっていうところだな。
 この影響で株式市況は売りが殺到し、東証は全取引中止においこまれたという。夕刊の市況欄もほとんど黒三角がならんでいる。ここのところの株式好況で20000円台までいくのではないかという話まででていたけど、一方でいつ暴落するかという予感とも、予測ともつかないひそひそ話がけっこう出ていた。
 今回のライブドアの件では粉飾決算の疑惑もでていて、場合によっては上場廃止もありうるという。ライブドア株にひきずられて株式好況を盛り上げてきたIT関連企業の株式も大幅ダウンしている。ソフトバンク、ヤフーといった成功者たちも軒並みダウンだ。かってのアメリカでのITバブル崩壊の二の舞となっていくのだろうか。そして日本発の恐慌がはじまる可能性すらありえるのかもしれない。
 バブル崩壊以後、不良債権処理にあくせくしながら長い不況に喘いできた日本経済が、ここのところ上向きになってきたというのに、それがまた逆戻りする可能性もあるということなのだろうか。最も今の上向き基調は、グロバリゼーションの名の下に主要企業がリストラを重ねることによって企業業績をあげてきたことによるところが大だ。多くの人々が職を失い、あるいは正社員から派遣社員やパート、アルバイトなどの臨時労働者に転落してしまった。勝ち組、負け組みと色分けされ、職を失った人々、賃金の下がった人々は苦しい生活に追い込まれている。そこにもし今回の株式暴落に端を発した大不況が襲いかかったら・・・。自分自身を含めて、なにかとてつもなく恐ろしい予感がする。ブルブル。