TUTAYAで初期のジョニ・ミッチェルのアルバムを借りてきて聴いている。
「Joni Mitchell〜song to a seagull」1968
「Clouds」1969
「Blue」1971
「Court and spark」1974
「Hejira」1976
まったくのところ何という才能なんだろうと思う。ジョニはシンガー、作曲家、詩人、パフォーマー、画家として、そのタレント性を評価され続けてきている人だろう。デビューアルバムの「Joni Mitchell」からしてすさまじい完成度。このアルバムは今聴いてもまったく古びていない。38年を経過してもだ。オープンチューニングによるギターだけをバックに彼女の美しく、繊細かつ力強い歌声。時折寄り添うのはスティーブン・スティスルのベースだけという簡単な構成。このアルバムは時代を超越していたのだろうと思う。そして多分、同業者が最も彼女を理解し、評価していたのだろうと思う。その後の彼女のアルバムに参加する多彩なミュージシャンたちはみな彼女の才能に惜しみない賛辞と共感を寄せてきたんだろう。
ジャケットは彼女のサイケデリックなイラスト。少々時代を感じさせるけれど1968年というエポックメーキングの雰囲気を伝えてくる。表2、表3には同じ彼女のモノクロのポートレイト。1943年生まれだから当時25歳。30前後から妙にソリッド感というか、研ぎ澄まされていく容貌とは異なり、若々しく瑞々しく美しい。才能に溢れたこんな女性がいたら周りの男はみんなイチコロだろう。このアルバムのプロデューサーはディヴィッド・クロスビー。おそらくこの当時の彼女の恋人だろう。その後もグラハム・ナッシュ、ニール・ヤング等とも浮名を流した。アルバムに何度も参加しているからおそらくスティーヴン・スティルスとも交渉はあったんじゃないかと、これは推測。CSN&Yはすべてと交渉ありか。
ジェームス・テイラーとも恋人関係にあったらしいし、ジャコ・パストリアスとの恋愛関係も有名だ。みんなジョニに夢中になったんだろうな。彼女は強い女性、タフな女性の具現化された存在みたいだけど、女性の弱さ、可愛らしさ、そういう部分もある。芸術家特有のエキセントリックな部分も。それらすべてが同じ才能を持ったアーティストたちを引付けていくのだろう。
このデビュー・アルバムの曲はみんな素晴らしい。後にCTIオールスターズでドン・セベスキーがとりあげる表題作の「かもめの歌」の秀逸だ。1曲だけをといわれると最後をかざる「さぼてんの木」かな。簡単なコード進行で初期のボブ・ディランを思わせるような曲調のなんの変哲もない曲。でも、歌詞にはジョニのこれからの人生を予定調和させるような物語がぜんぶ含まれているような気がする。
だけど 彼女は 自由になることに忙しく・・・・・
ジョニのバイオロジーには以下のHPを参考にした。また公式HPには彼女の懐かしい若い美しい日々の写真もたくさんありこれもまた楽しかった。
http://www3.ocn.ne.jp/~zip2000/j-mitchell.htm
http://www.jonimitchell.com/
http://www.cdjournal.com/main/artist/artist.php?ano=114560