「ポピュリズム」急な脱原発批判

同じ日の朝日朝刊4面政治欄に小さく載っていた記事である。
http://www.asahi.com/politics/update/0626/TKY201106260180.html
次期総理候補の一人である前原誠司が、自分の立場を踏まえて大人の発言をしたと、たぶん本人はきっとそう思っているのだろう。しかし1面記事の「電力権益脈々」の文脈からすれば、前原は電力権益体制に魂売ってしまったんだなと、まあそういうことになる。あるいは自ら日本のある種メインストリームである電力権益体制の走狗になることを宣言したといったところか。
しかし、時代の空気を読めない奴だなというのが正直な感想だ。イタリアの脱原発が多数をしめた国民投票を集団ヒステリーと断じた自民党幹事長石原と同じような精神構造の持ち主なんだろうな。こういう輩が明日の総理候補の有望株であるというのがなんとも悲しい話である。
まずポピュリズム大衆迎合)といったレッテル貼りが気に入らない。膨大な広告予算を使い、世論を原発推進に誘導する手口はのほうが、よっぽどポピュリズム衆愚政治)的ではないかと私などは思う。
前原は語る。
「私も日本が20年先に原発をなくすことは賛成だ」
原発1基を廃炉にするには、一般的に30年からそれ以上かかるのである。前原のいう20年先に政治が決断すると、実際的に原発がなくなる時期は50年以上先になる。たぶん生きちゃいないよな前原も。未来に対しても責任がある政治家の発言としてはあまりにもグダグダである。
予備校のCMではないが、原発をなくすための行動に移る時期はいつなのか。
「じゃあ、いつやるのか?今でしょ!
原子力発電所の廃炉コスト