入浴見学

 午後半休をとり国リハへ。医師との面談予定。退院の日程等を提示されるのだろうとの予測からなんとなく判決を宣告されるような心持になる。2時過ぎに病棟に入る。担当看護師に挨拶する。木曜日は毎週入浴があるので、自分がくるのに合わせて入浴介助も見学できるようになっていたのだが、ちょうど風呂があいているというので医師の面談の前に入浴介助を見学することになる。
 入浴には看護師と看護助手の二人が介助につく。風呂場が滑るので細心の注意が払われているようだ。入浴は衣服を脱いだら入浴用の車椅子に乗る。そこで介助者に体を洗ってもらう。入浴用の車椅子は便利だが、家庭の狭い風呂に設置するのはまず難しい。通常はもっと小さい風呂場用の腰掛のよりしっかりしたタイプを用いることになるのだろう。洗髪にしろ体を洗うにしろ基本は介助者が行う。体は石鹸のついたタオルを渡されて、使える右手で手の届く範囲を洗うことようにされるのだが、まずほとんど介助者が行う。生活向上訓練で一人で洗髪等を行うということもあるのだろうが、妻の現在の状態ではまだそれは遠い先のことなのだろう。
 入浴は車椅子から風呂場に渡された腰掛に乗り移りを行い、そこから介助を受けながら浴槽に入る。浴槽から出る場合も、浴槽内から腰掛に介助を受けて座り、足を介助を受けながら浴槽の外に出してから、車椅子に乗り移るという逆の手順を踏む。
 看護師の話では、とにかく風呂場は滑るので安全を第一に考える必要があるとのこと。自宅の場合でも洗い場や浴槽内にも滑り止めのマットをひくようにという。また手摺も数箇所設置する必要があり、このへんはOTの先生とよく相談するようにと言われた。