MOA美術館再訪(11月26日)

 おそらく今年最後の伊豆旅行に行ってきた。今年は2月、4月、7月についで4回目。まあ健保の保養所が取れたから来ているだけなんだが。なんといっても一泊二食付きで6千円だ。同程度の旅館やホテルに泊まれば、多分三倍くらいになる。なので行けるうちは行きたいというのが、人情ではないか。

 ここのところほぼ毎月のように小旅行している。たぶん、これは年齢的な部分からくる焦燥感の表れかもしれないと思ったりもする。来年はいよいよ70の大台にのる。男性の健康寿命は72.57歳くらい。そう遠くない時期に、車を運転し、車いすの妻を連れての旅行など物理的に難しくなる。ならば身体の動くうちにと。たぶんそういうことなんだろう。

 いつものように圏央道、東名、小田原厚木道路を走って伊豆へ。もう朝早くの出発などしない。朝はゆっくりで、昼過ぎにどこかに寄れればいいとそんな感じである。今回のテーマはというと伊豆の紅葉を見るということ。そういえば去年もほぼ同じ時期に伊豆旅行をして、いわゆる紅葉狩りを楽しんだ。

MOA美術館茶の庭

 MOA美術館には昼過ぎに着いた。美術館の裏にある車いす用の駐車場に車を止め3階から入館。いつもだとエレベーターで2階に降りてから企画展、さらに1階の企画展、常設展へと進むのだが、今回はいきなり1階に降りた。それから外に出て階段を下りると右側には竹林があり、左は少し上るようにして茶の庭がある。ここにはお茶と菓子が楽しめる一白庵、そばを食べることができるそばの坊などがある。その間を回遊できる路地庭園になっている。

 4月に閉館間際に一人でここを回ったときには、植えてある紅葉は緑だった。たぶん11月の末から12月頃は紅葉狩りができそうだと思ったりもした。ということでまず第一に茶の庭を巡ることにした。今回は階段の上に車いすを置いて、妻の手を引き、ゆっくりと一緒に回ることにした。

 紅葉は本当に見事だった。MOA美術館の収蔵品は重要文化財や国宝も多く、毎回楽しむことができる。でもこうした庭園の美もまた素晴らしい。どんな美術品も自然の美には勝ることはないとは、誰かが言ったかもしれない。でもそんなことを思ったりもする。もっとも日本庭園の美しさは、自然そのものの美ではなく、あくまで人工的にしつらえた自然の美であり、その維持管理には、美術品の保存の同じような、あるいはそれ以上の手間暇がかかるのだろうとは、まあ当たり前に思ったりもする。

 

 

 
 

 
 
 

 
 

 

坂東玉三郎衣装展

坂東玉三郎衣裳展 – MOA美術館 | MOA MUSEUM OF ART 

 一階の展示室では企画展として坂東玉三郎衣装展が行われていた。おそらく大ヒットした映画『国宝』のからみもあったのかもしれない。『国宝』の主人公は、女形無形文化財=国宝となった玉三郎との類推は、まあ誰でも考えることだと思うし、世襲ではなく部屋子から、才能を見出され一枚看板となっていくところなども、トレースされている。まあ玉三郎の出自が極道ではないし、その才能から師匠が養子に迎えるところとかは、そのへんは異なるから、完全に玉三郎がモデルとはいいきれないのだろうけど。

 しかし展示してある意匠はどれも見事なものばかり。そして見るからに相当な重量がありそうだ。ネットで検索すると、20キロから、重いものだと40キロ超えになるという。その衣装に身を包んで、華麗に舞い、演じるのだから、これはまあ素直に恐れ入るということろだろうか。

 
 

 

 

琳派デザイン  宗達光琳・抱一

 

琳派デザイン 宗達・光琳・抱一 – MOA美術館 | MOA MUSEUM OF ART

 メインの企画展はこちらである。琳派である。宗達光琳、抱一である。でもMOA美術館が誇る国宝、光琳の《紅白梅図》の展示はない。あれは毎年、2月~3月の梅の時期に展示と決まっている。まあそういうものだ。

 とはいえMOAの琳派の所蔵品の量、質は半端ないものがあるので、十分に楽しむことができる。まあしいていえば、お馴染みの作品ばかりではあるけれど、肩ひじ張らずに作品を楽しむというのもいいところだ。

 

 

 

 

 最後にMOA美術館からの熱海の海。この眺望もまた美術館の魅力の一つでもある。