The Blow Monkeys(ブロウ・モンキーズ)「Digging Your Scene」

 Twitterのタイムライン眺めていたら80年代イギリス・ポップスの一つとしてこのグループのことを書いたツィートを見つけた。妙に懐かしい名前だ。80年代イギリスポップスといえば、そうだなデュラン・デュランとかその派生のカジャグーグースパンダー・バレエ、ワムとか流行っていたっけ。当時はMTV全盛の頃で、ルックス重視でスタイリッシュなポップスが多かった。さらにいえばユーズリミックス、カルチャー・クラブなんかもそうだ。
 その頃は小林克也の「ベストヒットUSA」が絶頂だった頃で、多分一番ポップスを聴いた時期だったかもしれない。そんな中でやや異色な感じがしたのがスタイル・カウンシルとこのブロウ・モンキーズだ。スタイル・カウンシルは例えていえば、渋谷系ピチカート・ファイヴなんかと通底するものがあるとは思っているんだが、それは別の機会に。ブロウ・モンキーズで唯一覚えているのは、この曲「Digging You Scene」だ。

 今から思えば、完璧なブルー・アイ・ド・ソウル。それもスモーキー・ロビンソン臭がぷんぷnとしている。イギリス・ポップスとソウル・ミュージックやR&Bとの親和性についてはいろんなところで語られているとは思う。60年代でもローリング・ストーンズはブルースやR&Bのもろにコピーが出発している。ビートルズモータウン系の曲を何度もカバーしているくらいだから。
 ブロー・モンキーズモータウンフィラデルフィア・サウンズをけっこう下敷きしたんだろうなと伺えるのがこの一曲だ。この曲は死にゆく相手を前にしての心情を歌っているんだとか。

Tell me why is it I’m digging your scene
I know I’ll die, baby
君がどうなるのか教えてよ
僕もいつか死ぬんだから

 なんか凄い歌詞で、死にゆく恋人のことかと思うと、ちょっと凄みがある。でも実はこれエイズで死にゆく友人のことを歌ったんだとか。