修善寺の紅葉は、去年もほぼ同時期の11月下旬に訪れた。個人的には伊豆随一みたいな気もする。なので今回の旅行でも行こうと思っていた。
前日、訪れたときには雨模様で、今年は縁がなかったかなとも思った。宿で朝食をとっているときに、今日は伊豆はだいたいどこも晴れ模様なので、修善寺に行きたいと言う。また同じコースかと思ったが、まあ車なので、思いつきであちこち行けるのがメリットでもあるかと。これが電車やバスなら、時刻表調べたりとか、いろいろ大変なんだろう。ましてや車いすならなおさらだ。
一碧湖周遊
ネットで検索すると、一碧湖周辺の紅葉もキレイだという情報がヒットする。伊東の
宿からも近いのでちょっと寄ってみた。でもいつも止めることができる駐車場のあたりから見る一碧湖周辺では、あまり紅葉らしい紅葉はなかった。なのでここでは滞在時間は10分くらいだっただろうか。



その後、ナビで修善寺と入れると県道12号を通り伊豆スカイライン冷川ICを超えて山越え、中伊豆の鄙びた田舎道という感じの田園風景を見ながら修善寺へ。
修善寺自然公園
修善寺の中心街から少し山の方にある自然公園。その先には修善寺虹の郷というテーマパークがある。自然公園の駐車場はこの時期は、観光バスの専用駐車場となっているが、その先には身障者用の駐車場が用意されている。これは去年も来ているのでわかっている。でもこの駐車場にはまあ健常の人もけっこう止めている。知らない人たちはそこから少し離れた修善寺梅林の駐車場を案内されて、そこから歩くことになる。
自然公園はずっと上りの遊歩道をテクテクと歩いて行く。右手は芝生公園で、左手が紅葉林。一番下の駐車場に隣接した部分には公衆トイレもある。
観光バスで来た高齢者の集団の中で、一人元気の良いおじさんが、大きな声で「上まで行ってもなにもないらしい。俺は行かないからな」と何度も言っている。すると杖をついた少し足の悪そうなおじさんがそれに同調して「俺も行かないでいいや」とかやっている。
思わず、「一番上の展望台から見える富士山は見事ですよ」と教えてあげたくなったが、まあそれはまた別の話。富士山はこんな風になかなか見事。


遊歩道は舗装されているけれど、途中から階段になる。いちおう真ん中が階段で、その両側はスロープみたいになっているけれど、けっこう狭い。階段まではなんとか車いすを押して行ったけど、階段の手前に車いすを置いて、あとは妻の手をひいて上ることに。なんでこんな苦行をと思わないでもないが、まあ富士山やら周囲の紅葉のキレイさは、多少の苦行あってもそれに勝るみたいな部分もある。
階段まで行く間でも、高齢者の皆さんはけっこう断念というかギブアップして引き返していく。途中で品の良さそうなおばあさん二人組が、「私たちはここまででいいわ」とか言っている。車いす押している時分に向かって、「あなたたちは頑張ってね」と。「ありがとうございます」と返事して、必死に車いすを押して行きます。
頂上の富士見展望台まで行かなくても、遊歩道の左手の斜面には紅葉林がずっと続いていて、十分に紅葉鑑賞ができる。正直、これだけで本当に満足ではある。

















車いすを押して行くにはけっこうハードな斜面が続いているのだけど、やっぱり経験則って重要だとは思った。去年来た時には、先が読めないからか、それこそ車いすを押しても休み休みで、途中でなんとなく気分的にはクラクラする思いだったけど、今回はというと、後どのくらい押せばいいとか、このへんでちょっと休憩すればとかそのへんの具合がわかっている。そういうのって重要だったとは思う。
そのうえでやっぱりこの紅葉林はなかなか美しい。約1000本の紅葉が群生しているということで、なかなか見事でした。
竹林の小径・桂川遊歩道
自然公園の後、修善寺温泉街に戻る。いつも車を止める修善寺近くの月の庭駐車場へ。時間単位料金の駐車場が多いけど、この駐車場は一日500円。なので利用客も多い。今回は平日だったけど、入るまで少し待たされた。
そこからは車いすを押してまず最初に竹林の小径の方へ。






そして桂川沿いの遊歩道へ。





修善寺庭園
そして最後に修善寺とこの時期(2025年 11月21日〜 12月2日)のみの特別公開である修善寺裏の日本庭園へ。
修禅寺庭園「東海第一園」秋の特別公開 - イベント情報|修善寺温泉情報館
修善寺自体が道路から階段を上ったところにある。その脇には急な坂ではあるが、一応道路があり車などが上がることができる。


そして入園料200円也を払って裏側の日本庭園に。
修善寺の裏側には池があり、そのすぐ先には山が迫っている。その山を削って、木々を植え、巡ることができるように階段を作り、石を置き、滝を作る。狭いスペースを有効に使って見事な庭園が造られている。狭い空間を有効に利用するというところが、極めて日本的なのかもしれない。
かって沼津の御用邸にいたまだ皇太子だった大正天皇が、修善寺のこの庭園を訪れた際に、「東海第一園」と称したという。それがこの庭園の代名詞にもなっている。
急な階段が続くアップダウンのコースだが、去年に続き妻は回りたいというので、手をひいてゆっくりと上った。観光客も多く、ところどころで脇に止まって、何組かの人を先に行ってもらうとかして、たぶん健常の人の三倍かあるいはそれ以上かけて、ゆっくりとではあるがぐるりとした。















竹林や桂川周辺の遊歩道のあたりはいいけど、それ以外のところは車いすで回るにはちょっとどころでなくハードルが高い。なかなかに見事で美しい紅葉巡りではあるけど、来年また来るかというとちょっと微妙かもしれない。とかなんとか言いながら、また来年も大変でしたけど、キレイみたいなことを書いているかもしれない。でもどこかで、こういうのは記憶の中にとどめる、そういうことが遠くない将来なんだろうなとは思っている。