個人的記録。
2020年からつけている。といってもあとであまり見返すことがないが、ふと振り返ると、そうかあの人はもう死んでいたのかとちょっとした驚きを感じたりもする。すべては忘却の彼方。なので市井の小市民の自分が、そんな人が同時代にいたということを少しだけ記録することに、なんとなく個人的意義を抱いていたりもする。
1月1日 俵孝太郎(94)
保守派のニュースキャスター。とはいえこの人がキャスターを務めていたのは、1978年~1987年の9年間。知名度が上がったのは、お笑いタレントがこの人の挨拶をモノマネしたからだろう。まさにそんな人もいたなと。
1月1日 ウェイン・オズモンド(73)
オズモンド・ブラザースのメンバーでオズモンド家の9人兄弟の四男。オズモンド・ブラザースはアンディ・ウィリアムス・ショーのレギュラーとして少年コーラスグループとして出ているときから知っていた。美しいハーモニーでアンディ・ウィリアムスと共演していた。日本では七男のダニー・オズモンドがアイドル的人気を博した。
1月7日 ジャン・マリー・ルペン(96)
フランスの極右政治家で極右政党国民戦線の初代党首。二代目党首である娘のジャン・マリーヌ・ルペンとの買う瑟から排斥されら。マリーヌ・ルペンは穏健化、保守化を進め党名も国民連合に変更したというが、その主張は十分にタカ派、極右路線であり、移民排斥などの主張は続けられている。
もともと泡沫候補だったジャン・マリー・ルペンが有力政治家として注目され、極右勢力が大きな勢力を持つようになったのは、欧州だけでなく先進国の趨勢となっている。その潮流の中で日本の安倍政権から高市政権へと続く保守と称する極右路線が続いている。
1月7日 ピーター・ヤロー(86)
ピーター・ポール&マリー(PPM)のメンバー。ギター小僧だった自分らは必ず「パフ」を弾き語りで演奏したものだ。PPMはマリー・トラヴァースが2009年に79歳で亡くなっているので、残っているのは長身で髭が印象的なノエル・ポール・ストゥーキー一人になってしまった。彼は88歳でいまだ音楽活動を続けているとか。
1月10日 サム・ムーア(89)
R&Bデュオグループ、サム&デイブのメンバー。1960年代に活躍した。当時はまだソウル・ミュージックという言葉はあまり聴いたことがなく、黒人のロック・ミュージックはR&Bと称されていたか。相棒のディブ・ブレイターは1988年に亡くなっている。
1月15日 ディヴィッド・リンチ(78)
ちゃんと観ているのは多分デビュー作「イレイザーヘッド」、「エレファント・マン」、「ブルーベルベット」あたりか。この人はおどろおどろしいものを邪悪的に表象する人という印象が強い。デビュー作もそうだし、「レレファント・マン」は奇形を扱った感動巨編みたいに紹介されたが、絶対に違うと思う。リンチが興味を持ったのは、奇形のもつ醜悪さとそれが与える効果みたいなものだったのではないか。とはいえあの映画は、19世紀のロンドンの雰囲気を音響効果を巧みに使って見せていた。プロデュースをメル・ブルックがやっていったこともあり、奥さんのアン・バンクロフトがいい演技をみせていた。
そして「ブルーベルベット」。あの地面に落ちている耳の衝撃。サディストを体現したようなデニス・ホッパーの怪演。一度、場末の映画館で観ただけだがけっこうよく覚えている。
1月17日 デニス・ロー(84)
イギリス1部リーグで活躍したFWプレイヤー。スコットランド代表だったので、国際舞台では活躍していないだろうか。主にマンチェスター・ユナイテッドでリーグ優勝、FAカップ優勝などに貢献した。この人のことは三菱ダイヤモンド・サッカーで何度かプレーを見た記憶がある。
1月18日 アイ・ジョージ(91)
正直いえばまだ生きていたのかと。日本人とフィリピン人のハーフ。ジャズ、ラテン系のナンバーを得意としていた人。この人の曲では松山猛が作詞した「自由通りの午後」を覚えている。なんとなく尾崎紀世彦が歌いそうな雰囲気の歌だった。作曲した田中唯士が自身のバンドであるピース・シティでもセルフカバーしていたが、それはなんとなくCSN&Yを連想させるようなアレンジーだった。
1月21日 ガース・ハドソン(87歳)
ザ・バンドのメンバーでキーボード担当。もともとクラシック畑で、ザ・バンドの音楽的支柱でもあった。彼がいたからこそ、プレイヤーとしてのロビー・ロバートソンやリヴォン・ヘルムが生き生きと演奏できたということか。彼の死で、ザ・バンドのメンバーはみんな死んでしまったことになる。淋しい。
1月28日 森永卓郎
コメンテーターとしてテレビ出演の多かった経済アナリスト。もともと有能な経済分析研究員だったが、テレビ出演以後人気コメンテーターとなる。積極財政、消費税減税などを主張。日航墜落事故では陰謀論的な主張を行っていた。晩年は原発不明ガンで激やせした姿が痛々しかった。
2月10日 袖井林二郎(92)
国際政治学者。『マッカーサーの二千日』は魅力的な本だった。学生時代に戦後史をテーマにしていたので、気鋭の政治学者として注目していた。友人がこの人の法政大学での最終講義を聴いたと語っていたっけ。
2月18日 ジーン・ハックマン(95)
男臭さ、時に暑苦しいような演技の名優。『俺たちに明日はない』、『フレンチ・コネクション』、『ポセイドン・アドベンチャー』、『スケアクロウ』などなど。また『スーパーマン』の少々コミカルな悪役レックス・ルーサーも忘れ難い。この人の演技で印象的だったのは、『スケアクロウ』での安宿で寝支度をするシーン。物凄い厚着をしていて、次々とゆっくり服や下着を脱いでいくのだが、それを見て驚くアル・パチーノの表情も面白かった。
最後は重度のアルツハイマー病を患い、一週間前に急死していた30歳若い日系の妻ベッツィ・アラカワの死に気がつかないまま衰弱していったという。悲しい最後だ。
2月24日 ロバータ・フラック(88)
1973年のヒット曲「やさしく歌って(Killing Me Softly with His Song)」はとにかく流行っていて、深夜放送などでは毎日のように聴こえてきた。もともとはロリ・リーバーマンという若い女性歌手が書いた詩をもとに作詞家ノーマン・キンベルが仕上げ、チャールズ・フォックスが曲をつけた。ロリの元の詩は当時無名だったドン・マクリーンの歌を聴いて書いたものだったと。Killing Me Softly with His SongのHisはドン・マクリーンのことだった。ドン・マクリーンがほどなくして大作「アメリカン・パイ」で一躍人気を博した。
2月28日 曽野綾子(93)
第三の新人の一人としてデビューした小説家。晩年は保守派というよりタカ派、極右的な論説が目立つ人だった。エッセイなどでベストセラーがあったが、小説家としてはどうだっとうのだろう。第三の新人のグループのなかでは、安岡章太郎、吉行淳之介、遠藤周作、小島信夫などにくらべ目立った存在ではなかったような気がする。
3月1日 みのもんた(80)
人気司会者だったが、もともとは文化放送のアナウンサー。深夜放送ブームの頃に『セイ!ヤング』のパーソナリティとして人気があった。同局のアナウンサーではレモンちゃんこと落合恵子が同期だった。
3月8日 マイケル・アマコスト
アメリカの外交官。元駐日大使。ジャパン・ハンドラーの一人。湾岸戦争での自衛隊派遣やコメの市場開放を求めるなど「ミスター外圧」とも呼ばれた。
3月11日 いしだあゆみ(76)
「ブルー・ライト・ヨコハマ」が一世を風靡した。もともとはなんとなくアイドル的にドラマに出たり歌手をしたりで、なんとなく子ども的にも覚えている。じょじょに歌手から俳優にシフトしていった。最近観た映画『室井慎次やずれざる者』にも出演していたのを覚えている。
3月21日 ジョージ・フォアマン(76)
ヘビー級ボクサーで世界チャンピオン。1974年、モハメッド・アリの挑戦を受けた世界タイトル戦はで当時32歳のアリに8Rにノックアウト負けをくらった。40戦無敵のフォアマンの敗北は、キンシャサの奇跡と呼ばれた。当時、中継で放送された試合はリアルに観ている。一方的に攻めながら、打ち疲れで最後にアリの反撃を受け、崩れるようにリングに倒れ込んだ。その後、28歳で引退し牧師に転身するも、38歳で現役に復帰。45歳のときに世界チャンピオンに返り咲いている。
3月25日 篠田正浩(94)
大島渚、吉田喜重とともに松竹ヌーヴェルバーグの旗手と呼ばれた。この人のことは1972年の『札幌オリンピック』で知った。この映画が大好きで、劇場で7回くらい観ている。もちろんこの人の演出とかではなく、ただひたすらフィギュア・スケートのジャネット・リンが好きだったから。しかし昭和天皇の開会宣言を長回しで撮り続けたのは、ちょっとしたこの人の反発精神だったのかもしれない。美人女優岩下志摩と結婚していたが、その前には詩人の白石かずこと一時期結婚していたらしい。白石かずこは2024年6月に93歳で亡くなっている。
4月1日 ジョイー・ティロットソン(86)
60年代、所謂オールディーズのアイドル・シンガーの一人。坂本九の「涙くんさよなら」(浜口蔵之介作曲・作詞)をカバーしてヒットさせた。
4月1日 赤尾文夫(74)
旺文社の元社長。創業者赤尾好夫の次男で、長男一夫が58歳で死去したあとに3代目社長として1989年に38歳で就任。2012年に61歳で退任している。
4月13日 マリオ・バルガス・リョサ
ペルー、スペインの小説家。80年代にラテン・アメリカ文学が流行ったときに知った作家。集英社版<ラテン・アメリカの文学>に『ラ・カテドラルでの対話』が収録されている。当時<ラテン・アメリカ文学>は持っていたけれど、読んだかどうかはまったく覚えていない。そういうものだ。
4月13日 リチャード・アーミテージ
アメリカの政治家・国防省、国務省の高級官僚。レーガン政権時代の国防次官補、ブッシュ政権時代に国務副長官などを歴任した。知日派でジャパン・ハンドラーという日本を操り世論形成や政策決定に影響力を持っていた。
4月18日 小山正明(90)
阪神、大毎(現ロッテ)で活躍し、生涯で320勝をあげた大投手。阪神時代は村山実との二大エースとして君臨した。
4月18日 山口 崇(88)
俳優からのちに『クイズタイムショック』の司会者として知られた。この人が主演し平賀源内を演じた『天下御免』が大好きだった。
4月21日 新間 寿(90)
新日本プロレスの営業本部長。アントニオ猪木の右腕として様々なマッチメイクを担った。その一番は「猪木VSモハメッド・アリ戦」。世紀の凡戦といわれたが、あれでアントニト猪木の知名度は世界的なものとなった。
4月21日 フランチェスコ(88)
ローマ教皇。アルゼンチン出身。そう2025年は教皇が亡くなり、新教皇を選ぶコンクラーベが行われた年だった。
5月6日 ジョセフ・ナイ(88)
アメリカの国際政治学者、外務官僚。クリントン政権時代に国家情報会議議長、国防次官補などを歴任。知日派でジャパン・ハンドラーの一人。2025年は3月にアマコスト、4月にアーミテージと次々にジャパン・ハンドラーが亡くなっているが、単なる偶然なんだろうか。
5月10日 エディ藩(77)
ザ・ゴールデン・カップスのギタリスト。山下町出身で中国国籍。自分が横浜山下町に生まれ、目と鼻の先が中華街だったこともあり、なんとなくこの人や李世福には親近感があった。
5月11日 ロバート・ベントン(92)
アメリカの映画監督、脚本化。脚本家としては『俺たちに明日はない』、『おかしなおかしな大追跡』、『スーパーマン』などがある。監督作品として『夕陽の群盗』、『クレイマー、クレイマー』などがある。やっぱり『俺たちに明日はない』は衝撃的だった。その脚本家が映画監督として撮った『夕陽の群盗』には期待するものがあったが、新感覚の西部劇だったけど、少々物足りないものがあった。
5月14日 マーサ三宅(92)
ジャズ・ボーカリストの草分け。一時期まだタレントになる前のジャズ評論家だった大橋巨泉と結婚していた。
5月17日 ロジャー・ニコルズ(84)
歌手、ソングライターとして活躍。ポール・ウィリアムズとの共作でカーペンターズの「We've Only Just Begun」などを書いている。1968年にはマレイ・マクレオド、メリンダ・マクレオド兄弟とのスリー・ピース・グループを結成して『ROGER NICHOLS Small Circle of Friends』なる二枚組のアルバムを出している。このアルバムはあまり注目されなかったが、1980年代に日本でソフト・ロックとしてとりあげられ、元祖「渋谷系」として評価された。このアルバムは大好きで何度かこの雑記でもとりあげた。
ロジャー・ニコルズ ROGER NICHOLS&THE SMALL CIRCLE OF FRIENDS - トムジィの日常雑記
再びROGER NICHOLS Small Circle of Friends - トムジィの日常雑記
5月17日 佐和隆光(82)
計量経済学者。保守派の論客。たしか浅田彰は京大助手時代、この人の下にいたと記憶しているが定かではない。
5月23日 セヴァスチャン・サルガド(81)
ブラジルの写真家。写真集『人間の大地 労働』は衝撃的だった。いつか買おうと思っていたのだが、いつの間にか版元品切になった。版元の人の話では版権が切れているとか。どこかで再刊しないだろうか。とはいえ今再刊したら多分2万前後するだろうなと思う。
6月3日 長嶋茂雄(89歳)
自分にとって最初のアイドル、スター選手だった。一時、日本は天皇制を廃止して長嶋制(長嶋王朝)でもいいとさえ思ったことがある。ただし息子の存在に気づいて自主的に却下した。
6月9日 フレデリック・フォーサイス(86)
スパイ小説の巨匠。『ジャッカルの日』、『オデッサ・ファイル』、『戦争の犬たち』あたりはよく読んだし、映画も観た。この人を日本で紹介したのは角川春樹らしい。
6月9日 スライ・ストーン(82)
スライ&ザ・ファミリー・ストーンのリーダー。ウッドストックでのパフォーマンスは圧巻だった。
6月11日 ブライアン・ウィルソン(82)
ザ・ビーチ・ボーイズのリーダー。ベースをたてて弾く姿やファルセット・ボイスは印象的だった。『ペット・サウンド』ではサウンドクリエイターとして天才的な冴えをみせたが、精神障害を患い、その音楽キャリアはしばしば中断した。個人的にはこの人の才能は文句なく認めるけど、ビーチ・ボーイズはすべてこの人が体現していた訳ではなく、マイク・ラブやカール・ウィルソンの果たした役割も大きいと思ったりもする。
6月15日 増井山大志郎(76)
70年代に活躍した人気力士。端正なマスクで女性人気も高かった。それ以上に現役力士時代から演歌歌手としてレコードを多数出し、ミリオンセールスも記録していた。
6月26日 ラロ・シフリン(93歳)
ジャズピアニスト、アレンジャー、映画音楽。代表作は『燃えよドラゴン』、『スパイ大作戦』、「0011ナポレオン・ソロ」、『ダーティ・ハリー』など数知れず。