「米が高いな」という雑観

 いまさらながら「米が高い」という感想。

 去年の今頃はまだ5キロで2千円以下だったのに、今は軒並み4500円から5千円近い。しかもずっと品薄状態が続いている。備蓄米の放出が始まったというのに、小売りで見かけることは少ない。相変わらずスーパーの米売り場の棚はスッカラカンのままだ。

 米の品薄の原因の第一は、去年の不作によるものだったのだろう。そして第二は難解トラフ地震への危機感からの国民の買占め。さらに流通業者が米は儲かることに気づいて、直接生産者から購入して放出を絞り込んで価格を高値に維持し続けている。たぶんそんなことだろう。

 さらには農水大臣の「米は買ったことがない」、「米は売るほどある」の失言。さらには実質的な更迭と後任にはポエムが売りの世襲議員。頭がクラクラすることばかりだ。

 

 ためしにGoogle先生に「日本のコメ 生産コスト高い」ときいてみる。Search Labs | AI による概要はこんな感じである。

日本のコメの生産コストが高い主な理由は、高価格な資材(肥料、農薬など)の利用、大規模経営の難しさ、そして気候変動による収穫量減少などです。高価格な資材は、JA農協の市場占有率が高いことや、アメリカと比較して高い価格設定が影響しています.

詳細

高い資材価格:
  • 日本の肥料や農薬は、アメリカと比較して2倍の価格であることが指摘されています.

  • A農協は、高い市場占有率(肥料で8割、農薬で6割)を利用して、農家に高い資材価格を押し付けているという声も

大規模経営の難しさ:
  • 単位当たりの生産コストを抑えるには、大規模経営が有利ですが、日本は土地の制約や農業の担い手不足などの問題があり、大規模経営が難しい状況です.

気候変動の影響:
  • 異常気象(猛暑や水不足など)により、収穫量が減少したり、品質が低下したりする可能性があります.

  • 高温は、米の登熟(実が成熟する過程)を妨げ、品質低下や収穫量の減少につながります.

その他:
  • 減反政策の影響や、高齢化、インフレ、食生活の変化、人口減少なども複合的に絡み合い、米の価格高騰を招いています.

  • 2023年は、記録的な猛暑や水不足による収穫量の減少、コロナ禍からの需要回復、訪日外国人観光客の増加などが、米価上昇の要因として挙げられています.

現在の状況:
  • 令和4年産米の10a当たり資本利子・地代全額算入生産費は、前年産に比べ0.6%増加し、12万8,932円でした.

  • 60kg当たり全算入生産費は、前年産に比べ3.5%増加し、1万5,273円でした.

  • 2023年産の米の8月の相対取引価格は全銘柄平均で1万6133円でした.

まとめ:

日本のコメの生産コストは、高価格な資材、大規模経営の難しさ、気候変動の影響などが複合的に絡み合って、他の国と比較して高くなっています。これらの要因は、米の価格高騰にも影響を与えています.

 

 日本の米の生産コストは高いこと、そしてJA農協による市場占有率の高さもその要因になっているということのようだ。そして農家は小規模で、さらに後継者がいない、高齢者ばかりという先細り状態だ。でもこれらは多分に日本の固有の問題なのかもしれない。市場規模でいえば日本よりも小さいはずの隣国韓国はどうだろうか。マスコミ報道にも最近は出てくるけれど、韓国の米はたぶん日本の半分くらいの価格のようだ。

 Xのポストにもこんな投稿を見たりもする。

 日本と韓国ではどんな違いがあるのだろうか。またまたGoogle先生で「米生産コスト 日本と韓国比較」ときいてみる。すると首相官邸ホームページに「米の生産コストに係る日韓比較」なるレポートが出てくる。

<米の生産コストにひ係る日韓比較>

平成28年2月 農林水産省

https://www.kantei.go.jp/jp/singi/keizaisaisei/jjkaigou/dai33/sankou2.pdf

 掲載されているデータをそのまま引用してみる。

 

 

 

 

 

 

 

 生産コストは圧倒的に日本の方が高い。韓国では農作業全般が外部委託されていて、それが生産コスト低減につながっている。しかも外部委託することによって、農機具の保有率も低減化されている。日本はというと小規模な家族経営の農家が、それぞれ農機具を所有している。たぶんそれは農協からの借金によって購入しているのだろう。そりゃコストはあがるだろうなとは思う。

 さらに農機具や肥料についても、市場占有率は圧倒的に全農が高いという実態がある。日本は主食の米を守るため、米生産農家を守るためという目的のために、全農におまかせの政策を進めてきたのかもしれない。一方で米の価格が値崩れしないようにという名目で、減反政策を進めてきた。

 結局のところ、農業政策の失敗だったのじゃないかと、少々安易かもしれないが、そんな結論になってしまう。そして戦後、首尾一貫して政権を担い、農業政策を進めてきたのはどこかというと、それは自民党を中心とする政権ということなってしまう。これもまた政権交代がほとんど起きなかった弊害なのかもしれない。

 農業政策は小規模自営農家を守ること、それが票につながるということでやってきた。でもその結果はどうかというと、自営農家の高齢化と後継者不足である。外部委託による生産効率をあげることよりも、小規模農家を借金と補助金漬けにして生かさず殺さずでやってきた。それを農水省と全農がタッグを組んでやってきたと、そういうことなんじゃないかと、まあ皮相的には思えてしまう。

 もちろん様々な要因はある。農水省の政策にも一定の合理性はあったのだろうし、全農が果たしてきた役割はきちんと評価されるべきだろう。でも、首相官邸のHPにアップされたレポートにある日韓の農業コストの比較、このデータをどう読んだら、日本の農業政策がうまくやってこれたといえるのかどうか。

 

 今回は朝のちょっとした思いつきと、安易なGoogle先生への質問から適当に綴ったものだ。なのでそれが全的に正しいなどと思ってはいない。でも安易な検索でも、こんな結論に達してしまうところが多分問題なんだろうなとも思う。

 それにしても米は高い。火曜日だったか、久しぶりに近場のスーパーで国産米5キロを買った。税込みで4500円くらいだったか。最後までカルローズ5キロ税込み4000円とどっちにしようか迷った。米は当分品薄で高値のままで推移するだろうから、次はカルローズにしようかと思ったりもする。密かにイオンあたりで韓国米を3000円台で販売してくれないかとなとも思っている。