上野で花見 (3月27日)

 我が家の桜は去年、かなり大幅に枝を切ったため今年は多分桜が咲くような雰囲気がない。文字通り「桜切るバカ」を地でいっている。まあL腐ってはいないのだろうが。かといって切らずにおくと、お隣との関係もある。狭小住宅の狭小の庭に桜は向いていないな。

 2月に苗を植えた枝垂れ桃は少しずつ蕾が膨らんできている。来週あたりは開花しそうな雰囲気である。数年前に伊豆蓮台寺の枝垂れ桃を見て、けっこうあの雰囲気が気にいった。しばらくは下田まで出向かなくても、庭で楽しむことができるかもしれないと、密かに期待しているのだが。

 

 

 日曜日に坂戸のビオトープを散歩していて、高麗川沿いの桜はどんなものかと思ったが、ようやく蕾がつき始めた感じだった。火曜日に府中市美術館に行ったときも、府中市市民の森公園の桜はというと、彼岸桜は満開ながらソメイヨシノはまだ一部も咲いていない、ほんとうに一輪、二輪咲き始めたかどうかという感じだった。

 一方で都内はというと上野の桜は数日で満開宣言も出るかというところに来ているとか。やはり都内は少し早いようだ。

 

 ということで、木曜日は上野の美術館に行くついでというか、桜を見に行って来た。ウィークデイとはいえけっこう人が出ている。いつも車を止める上野パーキングセンターは例の如く身障者スペースはいっぱい。5F以上に少し空きがあり、車いすでエレベーター使用のため、エレベーターが止まる5Fの奥に車を止める。そしてお隣のビルのエレベーターで屋上に行くとそのまま上野公園にアクセスできる。

 上野公園はもうけっこうな人手である。外国人、高齢者、そして春休みの学生というウィークデイの行楽地のパターンだけど、さすがに東京、そして上野である。花見用のブルーシートによる場所取り、早々に昼から盛り上がるグループもありだ。

 昔々、会社で花見を毎年していた時には、飯田橋のお堀前の土手に昼から場所取りをするのが恒例だった。いつも場所取りは年配の課長さんがやっていた。一応勤務中なのだが、一杯飲みながら『論語』か何かを読んでいたことをなんとなく覚えている。まあこれもまた20世紀の神話みたいなものだ。

 上野の桜はというと、けっこう早咲きなようでソメイヨシノも三分咲きである。木曜日でこうなので、土日は5分咲きかそれ以上にすすみそうな感じである。

 

 

 

 

 一通りぐるりとしてから昼飯を食べに精養軒に行くことにする。ちょうど1時を少し回ったところだったが、5組くらい店の入り口の椅子に座って待っている。それでもkちょうど12時くらいから昼食食べた人たちが続けて出てきたので、さほど待たずに座れた。自分たちが席に着いたときに店の前の方を見ると、席待ちの客はひっきりなし。ウィークデイだけど盛況である。
 昼食はというとまあいつものことで、妻はオムハヤシ、自分はビーフカレー。だいたいのところ精養軒での定番である。

 

 

 

 その後は西洋美術館へ。この感想は別途書ければいいか。

 美術館を閉館の5時半に出ると、そろそろ暗くなり始める。少しだけトーハクから藝大の方に歩いてみる。

 

 

 

 それから藝大の手前を左に折れて東京都美術館の脇を通って動物園の前の辺りに出る。このへんのソメイヨシノは完全に五分咲きに近い。

 

 

 そして緩やかなメインの通りを見ると、人出も増している。まさに夜桜見物という雰囲気だ。

 

 

 そのまままた精養軒の先を右に下って不忍池の方面に向かう。不忍の桜はライトアップもされていて美しい。

 

 

 

 

 

 

 不忍池を半周してからまた上野公園の入り口付近に向かい駐車場に戻った。土日は多分とんでもない人出になるのだろうが、ウィークデイの上野夜桜見物はなかなかに雰囲気がある。この近辺に職場があったら、仕事終わりに一度や二度は足を向けるだろうか。

 もっとも年度末とか新学期時期とかでクソ忙しい日々を送っている人たちにとっては、この喧噪はたまったものではないかもしれない。大昔、大学内の書店に勤めていた頃には、通勤路にお堀の土手があり、そこは花見も名所でもあった。いつも仕事を終える11時頃、そろそろ終電とかも気にしながら祭りのあとみたいな桜並木を通ることがしばしばあった。あのときはなんとなく世の中の喧噪を呪詛するような気分だった。

 花を愛でながら静かに酒杯を傾ける。そういうのは人込みの中でしんみりとはならないだろう。まあ今年は庭の花桃で独酌するかなと思った。

 

 そして上野の桜夜はこれからピークを迎えるのでしょう。

 多分。