軽井沢へ行って来た③ (4月14日)

軽井沢タリアセン

 妻が軽井沢に来たので、出来れば湖とかを見たいという。前日、矢ケ崎公園の池見てるけどというと、あれは公園の池だからという。どうも森の中の湖みたいなのをイメージしているみたい。それで検索をかけると森の中の湖ではないが、雲場池が一番にヒットする。前日行った旧軽井沢の近くなので宿を出た後行ってみることにしたのだが、ここは近くに駐車場がない。周辺をぐるぐるしたけど見当たらないので断念。

 その後、厳戒状態の軽井沢駅周辺からプリンス通りを抜けて国道18号まで戻り塩沢湖へ行ってみた。ここは軽井沢タリアセンという美術館、遊戯施設、庭園などがある複合施設が塩沢湖周辺に点在している。駐車場は無料だったが入場には800円かかる。

軽井沢観光は軽井沢タリアセンへ (閲覧:2023年4月15日)

 タリアセンとは、ウェールズ語で「輝ける額」という意味で、語源はケルト神話に由来する芸術を司る妖精「タリエシン」からきているのだとか。園内にはペイネ美術館、野の花美術館という二つの美術館がある。ペイネ、懐かしいね。『ペイネの恋人たち』というメルヘンチックな絵本のシリーズがえらく流行ったことがあった。こんな絵だ。

 70年代のどこかで、多分中学生か高校生くらいの時にけっこうこのシリーズは好きだった。確か、映画も観に行ったかもしれない。こういうのにすっと入ってくるような純真な少年だったときもあったんだな。ポエムとかメルヘンとかそういうのにかぶれるような心性だ。たしかペイネの本をみすず書房が出していたような気もする。

 でもいまさらというか、ペイネの多分原画とかそういうのが展示してある美術館に入るのもなんとなく微妙だったし、妻があまり興味をもっていないみたいなので、これはパスして塩原湖の周辺を散策するだけに。

 軽井沢は前日の矢ケ崎公園もそうだったが、ようや桜が咲き出したようで、三分から五分というところ。いい感じで高原の桜みたいな雰囲気だった。

 まあ湖といってもちょっと大きな池みたいな感じである。手漕ぎボートや足漕ぎのスワンとかもある。ちょうど遠足だかなにかで中学生の集団が来ていて、スワンに乗って楽しんでいた。あれは時期的にいうと入学してすぐのオリエンテーション旅行みたいなものだろうか。帰りに駐車場に止まっていたバスを見ると、埼玉の割と近くにある高校だったのでちょっとびっくりした。
 こちらは池の周りを半周して、途中で鯉にエサをやったり。鯉は人が岸辺に来ると寄ってきて口を開けてくれくれみたいな感じ。で、エサをやるとその周りにいるカモたちが横取りする。カモは素早い、鯉はボーっとしてるというか、ただただ口を開けてるだけ。このへんは魚類と鳥類の違いですかね。
 カモの中でも大きいやつは他のカモを威嚇するようにして、撒いたエサを一番食べている感じ。小さめのカモはついには陸に上がってきて直接「ちょうだい、ちょうだい」みたいな感じで近づいてくる。完全に人馴れしている。もうここのカモたちは完全な野生ではないのかもしれない。

 エサやり終わると、コイもカモも三々五々解散というか散っていく。そのうち何羽かのカモが浅瀬で毛ずくろいならぬ羽ずくろいをしていた。見ると一番エラ食べていたのがこのカモでした。

 その後、レストラン(といっても半セルフのファミレスみたい)で昼食をとる。池を見ながらの食事で雰囲気はまあまあ。食事は軽井沢にしては割と低め。なんならレストランの隣にあるハンバーガーショップの方がちょっと高目かもしれない。

 タリアセンは2時過ぎに出た。駐車場から道路を挟んでやや右手に高原文庫がある。ここには堀辰雄有島武郎の別荘や野上弥栄子の書斎が移築されている。こっちはけっこう興味はあったのだが、時間の都合でパス。次があれば高原文庫には寄ってみたい。

軽井沢高原文庫について | 軽井沢高原文庫 (閲覧:2023年4月15日)

軽井沢プリンス・ショッピングパーク

軽井沢・プリンスショッピングプラザ (閲覧:2023年4月15日)

 ここも妻のリクエスト。今回、軽井沢に行くことが決まってからもう最初からショッピングパークに行きたいと言っていた。自分はというと、10数年前のオヤジ旅行でも行ってるし、基本は首都圏近郊によくあるアウトレット・モールと同じなのであまり興味はない。ここはまあプリンスというくらいだから西部系列なのかもしれないが、いわゆるアウトレット・モールといえば三井アウトレット・モールだし、それならば入間や越谷にもある。軽井沢にしろ御殿場にしろ、わざわざ出かけなくてもいいかという感じである。

 10数年ぶりに訪れたのだが、以前よりもだいぶ拡張されている。以前はイースト、ウェストの二区画だったのに、さらニューイーストやらニューウェストなどと増殖されている。いやこれは本当に広い。車椅子を押してグルグルと回る。高級ブランド店があちこちにある。

 とはいえもうリタイアした年金生活者なので、ブランド品などに興味もない。まあ勤めていた頃は、年に何回かこういうところでそこそこの買物してたこともあったけど、もはやそういう物欲も失せてきた感じ。妻はというと、まだそこまで物欲減少ではなかったのだが、何が欲しいかというところで今一つ絞り切れていないようで、途中からは飽きてしまったのか、もう帰ろうといい出すくらい。

 結局、2時間弱うろうろしてたのに、何一つ買わずに出てきた。そういうものだ。

 客の入りはというと、やはりウィークデイということでさほど多いという感じでもない。そしてやっぱりここにもアジア系の観光客がけっこう多かった。おそらく軽井沢観光でたとえば白糸の滝、鬼押出し園などを観光した後は最後にここでお金を使ってもらうみたいなツアーにでもなっているのだろうか。

 まあアベノミクスの恩恵を得られず、所得が上がらない日本人よりも、景気の良い外国人にせいぜいお金を落としてもらえばいいのではと思ったりもする。円安でインパウンド期待、というかそれ以外に活路がない二流国なのだからこれは致し方ないというところだ。

 ちなみ帰宅してからHP等で確認すると、G7外相会合の期間(4/16~18)はショッピング・パークは臨時休業になるのだとか。こういうのって損失補填とかはあるのだろうか。ちょっと気になったりして。