仁和寺 (10月1日)

世界遺産 真言宗御室派総本山 仁和寺 (2022年10月6日閲覧)

 仁和寺は美術品、工芸品を多数所有しているという。ちょうど通りかかって、駐車場も空いていたので寄ってみることにした。とはいえ境内は砂利道が続くので、車椅子を押しての移動はかなりしんどい。しかし寺社仏閣境内の砂利はなんとかならないだろうか。車椅子だと前輪が砂利に埋まって進まない。気合と根性で前輪を浮かして進めばなんとかなるのだが、長い距離だと介助者にはかなりの負担がある。

 伊勢神宮の内宮も延々続く境内の砂利にへきえきしながら、進んだことをよく覚えている。子どもが小さい頃は、境内をずっと子ども肩車していて、眩暈がしたこともあったが、子育てが終わったら今度は介護介助が待っている。

 せめて、多少遠回りになっても一角に石畳でもなんでもいいが平坦な小径を作ってくれれば、それでいいのだが。やはり格式とか伝統とか諸々あるんだろう。まあこのへん展開すると、シンドイなら来なけりゃいいということになるし、まあ好きで行っている部分もあるのでこれはこのへんで。

 ということで仁和寺本体までたどり着くのを早々に断念。というか中門手前まででその先のこと考えてやめたとなった。なので有名な御室桜も見ていない。行ったのは霊宝館と御所庭園だけ。それでも見応え十分ではあった。

霊宝館

 

仁和寺の所蔵文化財は国宝、重文のオンパレードである。

仁和寺の所蔵文化財一覧 | 世界遺産 真言宗御室派総本山 仁和寺(2022年10月6日閲覧)

 たまたま入った霊宝館だがちょうど秋季名宝展を行っていた。

霊宝館 秋季名宝展 9月17日〜12月4日 | 世界遺産 真言宗御室派総本山 仁和寺

(2022年10月6日閲覧)

 創建時の本尊とされる国宝の阿弥陀如来及び両脇侍像も春と秋の名宝展のみの展示ということで、偶然とはいえけっこうラッキーだったかもしれない。多分、この像を観るために名宝展にやってくる方もいるのだろうから。

阿弥陀如来坐像》

 

《多門天像》

 仏像は勉強不足で特に語ることはなし、というか語れません。これから少しずつ勉強していきます、というところか。この《多門天像》のポーズ、こういうのはコントラポストとはいわないのだろうな。

 絵画の方では創建された宇田天皇(法王)のものを含め僧の肖像画が幾つかあった。こういうのも頂相の流れなのかと思ったりした。

 その他では円山応挙の《寒鴉図》一幅があったが、墨一色のそれはどこか蕪村のような雰囲気があった。

御所庭園

 御所庭園の御殿では靴を脱いで階段を上がって屋敷内を回る。妻は車椅子を降りてから階段を上り、そこで室内用の車椅子を借りることにする。係のおばさんがとても親切で、念のためと妻の靴や杖の先も拭いてくれた。

 邸内からの庭園の景色は見事で、ここだけ見て回るだけでの十分と思えた。

 出来ることなら金堂、五重塔観音堂なども見て回りたいとは思うが、車椅子を押してそれをやっていたら、ほぼ一日仁和寺で終了となってしまうかもしれない。ということで紅葉にはちと早いが京都の秋を満喫した(かなり暑かったけど)。

 帰りに外で食べるところを探すのもロスになるかと思い、仁和寺内の御室会館で昼食をとることにした。うどんはさすが関西風という感じでそこそこに美味しかった。