シダネルとマルタン展 (6月24日)

 

 SOMPO美術館で開かれていた「シダネルとマルタン展」に行った。

 この企画展は去年、山梨県立美術館で観ている。個人的にはけっこう気に入った企画展で、その時に2022年にSOMPO美術館に巡回するということを聞いていたので、ぜひ行きたいとおもっていた。6月26日(日)に閉幕となるとのことで、会期末ぎりぎりに間に合った感じだ。

 たまたま午前中に知人の墓参りがあり、その後昼食でそこそこ飲んだ後、友人と二人で行ったのだが、軽い酔いの中での絵画鑑賞もなかなか良かったと思う。この企画展の感想は前回観た時に書いており、多分そこに付け加えるものはないように思う。

シダネルとマルタン展 (11月6日) - トムジィの日常雑記

 ただ、これまでだとこの二人を比すとなんとなくシダネルの方が好みみたいに思っていたのだが、今回の鑑賞でいうと、なんとなくシダネルのソフトフォーカスみたいな絵柄が凡庸に思える部分もあった。一方、マルタンは色彩感覚に優れ、その象徴表現もかなり意図的に取り込んでいるようにも思えた。まあこのへん好みの問題だし、多分今回はなんとなくマルタンの方がいいかもみたいに思えただけかもしれない。

 二人とも点描表現を多用している。当然至近で観ればただの分割された筆触である。離れてみると絵画として美しさ、構成、その他もろもろがよくわかる。以前、適当に離れて鑑賞してみて、例えばモネだと5~7メートルくらい離れるとベストだとか、ゴッホシニャック、レイセルベルヘとかは7メートル以上とか思ったりもした。今回もシダネル、マルタンともにかなり離れて観た方が視覚混合の効果が得られるような気がした。ただし、展示室はそれぞれさほど広くないので、あまり離れての鑑賞はできなかったけど。