淡路周遊②~北淡震災記念公園(10月6日)

 次にブラタモリでやっていた遺跡に向かおうかと思ったが、同じブラタモリで紹介されていた野島断層が見れるという野島断層保存館が近くだというので行ってみることにした。

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北淡震災記念公園|阪神・淡路大震災で現れた野島断層保存

野島断層 - Wikipedia

 ここには阪神・淡路大震災で実際に起きた地震断層のずれをそのまま保存している他、地震の様々な記録や実際の震度を体感できる地震体験館もある。

 

 1995年1月17日(火)の阪神・淡路大震災。当時住んでいた横浜でも確か震度2くらいはあったのだろうか。揺れで目を覚ましテレビをつけると関西で大地震という。それからテレビ報道は震災一色となり、ヘリコプター映像で地震による高速道路の倒壊、大きな火災の映像が延々と続いていったのを今でもよく覚えている。あの高速道路の倒壊は東日本大震災津波の映像とともに目に焼き付いている。

 当時自分はというと最後に勤めた会社に入って1年目くらいだっただろうか。その年には3月20日にオウムのサリン事件があった。ちょうどその前日に知人の結婚式があり、今の妻と一緒に出席。自分らもそろそろ考えるかねみたいな話をしていた。そして翌年結婚、翌々年には子どもができてみたいなそんな頃だった。年齢的にもギリ三十代みたいだったか。

 ニュースの記憶とともに自分の中でもエポックメイキングみたいな感じで残っているのは、1995年の阪神・淡路大震災サリン事件、2011年の東日本大震災とそれに続く原発事故。多分多くの同時代人がそうかもしれない。

 

 まずエントランス付近にあるのが国道43号倒壊再現模型。ヘリコプターによる上空撮影で崩壊した長い高速道路の光景を思い出す。あの現場の至近がこんな風だったとは。

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 そしてずれた断層のリアル。地震のもの凄いエネルギーが地層にもたらせる凄まじい痕跡にはただただ驚嘆するのみだ。

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 さらに地震体験館では地震の揺れを体感できるシミュレーター的な一室がある。地震の揺れは当日の地震を再現してあり4分ほど。椅子に座って揺れを体感するのだが、それは判っていても、想像を超えるような揺れであり、なんとなく動揺していくのがわかる。

 東日本大震災の時は揺れを感じた後、他の社員をオフィスから外に出るように言い、自分もすぐに出た。後で戻ると自分の机の上にあったパソコンのモニターは床に落下していた。あの時の揺れ以上だということがシミュレーターからも体感した。

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 その日、ホテルに着いて夕食をとり、ちょうど露店風呂に入っていると上の方の部屋から「地震」という声があがった。自分はまったく揺れに気がつかなかったが、風呂を出てネットを出てみると関東で最大震度5強の地震発生とか。淡路での震度は1程度だった。慌てて自分の住んでいるところの震度を確認すると震度3とある。多分その程度であれば大丈夫かと思い安心するも、震源地は千葉で東京湾沿いは軒並み震度5弱という。今、子どもが住んでいるのが京葉線沿線のため電話してみると子どもは帰宅していて、けっこう揺れたという。

 地震国に住んでいるということを改めて実感するような一日だった。東日本大震災の揺れを会社の敷地内で他の社員と一緒に表に出て、周囲の建物の揺れとかを見ているとき、近隣の2棟建てのマンションの建物がぶつかり合うのを見ながら、一生のうちで多分こういう光景を目にするなんてと思った。そしてそれ以来、どこかでずっと思い続けている。願わくばもうあんな地震を経験することないことを。